◇ エンジェルキッス ｰ Sho.H ｰ ページ1
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目が合うだけで、体が固まって動かなくなる。
そんな、感覚を覚えたのは初めてだった。
｢これで、ショウさんって読むんですね。｣
彼から受け取った名刺には、
珍しい組み合わせの、かっこいい漢字。
“ 平野紫耀 ”
この名前が似合うのは、世界中を探してもきっと彼だけだろう。
唯一無二って感じのオーラに
グラスを持つ手が、若干震えてる。
｢こーんな、かっこいい顔しといて
平野は一途だもんなぁ。｣
もうかなり、飲まれてきたのか
平野さんの上司らしき男性が、勝手に平野さんの恋愛事情をベラベラと喋り出す。
｢高校時代から付き合っていた彼女に振られて
珍しく、仕事でミスなんてしちゃってさ〜。
お前もまだ若いんだから、今のうちにもっと遊んどけって。｣
なぁ、姉ちゃん。と、平野さんの隣に座っている私に同意を求めてくる。
はは、と苦笑いを浮かべる平野さんは
こういう飲みの場に来るのは、慣れてなさそうに見える。
｢素敵じゃないですか、一途って。
適当に遊ぶ時間よりも、誰かを本気で想う時間の方が
よっぽど価値がありますもんね。｣
飲みの席場には、あまり相応しくないであろう真面目な返答に、
つまんないって顔した上司の方が
今度は、徐ろにお酒を煽りだした。
｢お前、酒弱いって言ってたな。
そんなの、いくらでも飲めば強くなるってもんだ！｣
と、無茶苦茶なことを言い出し
半分まで減っていた平野さんのグラスを取り
自らジンジャーエール並に濃いハイボールを作り出した。
｢いやぁ〜、僕マジで飲めないんすよ。
すぐ、赤くなっちゃうし、絶対迷惑かけちゃうんで。｣
困ったように眉を下げながら、やんわり断る彼は
この店に来てから、お酒を作る女の子に小さく耳打ちで
｢薄目でお願いします。｣と、伝えていたから
本当に、飲めないタイプの人なんだろう。
だけど、そんなの知らない！って完全に暴走気味の上司が
無理矢理、平野さんの口元にグラスを持っていくから
つい、我慢できなくなって。
｢代わりに、私が頂いてもいいですか？
あまりに素敵な人たちばかりなので、さっきから緊張しちゃって。早く、酔っぱらっちゃいたいんですよ〜｣
なんて、適当な理由を述べて
しれっと上司からグラスを奪い取った。
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ひより(プロフ) - aさん» ありがとうございます(*^^*)話数が余りましたら、おまけとしてアップしますね♡ (2023年3月23日 21時) (
レス) @page8 id: 2f81b88338 (このIDを非表示/違反報告)
a(プロフ) - エンジェルキッス、素敵なお話すぎました（ ; ; ）また機会があれば続編も見てみたいです（ ; ; ） (2023年3月23日 13時) (レス) id: a51afee712 (このIDを非表示/違反報告)
ひより(プロフ) - ゆの（KP）さん» ありがとうございます(*^^*)ぜひ次回の更新時も読んで頂けると嬉しいです♡ (2023年3月23日 12時) (レス) id: 2f81b88338 (このIDを非表示/違反報告)
ゆの（KP）(プロフ) - すんごく素敵でした、すんごくおもしろかったです、また読みに来させていただきます。 (2023年3月22日 16時) (レス) @page21 id: ebd16971c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひより
| 作成日時：2023年3月22日 0時
