７７：わたあめ。 ページ28
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｢先輩、なんかついてます。｣
仕事が終わって、駅まで一緒に帰ることになった先輩の襟元に
白いフワフワの毛の塊がついていた。
｢あーー、猫の毛だ。｣
｢･･･結衣から聞きました、猫ちゃん保護したって。｣
｢そうなんだよね〜。まだ名前決めてないんだけど
女の子だし、どんな名前がいいかな？｣
写真見る？と、ウキウキした顔で
スマホのカメラロールを見せてくれる。
そこには、色んな角度から撮られた可愛い白の子猫が映っている。
｢･･･かわいい。まんまるで、綿飴みたい。｣
｢わたあめ？｣
クスッと笑う先輩。
｢ねぇ、わたあめって英語でなんて言うの？｣
｢えーっと、確かコットンキャンディー？｣
｢んー、それ、どうにか略せない？｣
｢略すって、･･･もしかして、名前にしようとしてます？｣
バレた？と、柔く笑ってる。
こんな優しい笑顔を見せる先輩に、抱きしめられる猫ちゃんは
きっと猫界の中でもトップクラスに幸せだと思う。
｢略すの、難しそうだね。｣
｢んー、綿飴は砂糖で出来てるからシュガーちゃんとか？｣
｢いいね、それ。｣
｢えっ、ほんとに？｣
｢うん。いいじゃん。シュガーって名前。｣
気に入っちゃった。と、スマホの中の猫ちゃんを見つめる目の横にクシャッとシワが寄せられている。
そんな先輩の横顔に、見惚れながら歩く駅までの道のりは
いつもよりも軽い足取りで、気づけばもう駅に着いていた。
｢今度、結衣ちゃんと一緒に、シュガーのこと見にきてよ。｣
すっげぇ、可愛いから。と興奮気味な様子。
写真で見ただけでも可愛いのに、実物に触れられるなんて
それはもう、心が溶けるほど可愛いんだろう。
｢ぜひ行きたいです。｣
控えめに返した言葉に、あっ。と目を見開く。
｢あの彼も、一緒においでよ。
一緒なら、Aちゃんも来やすいでしょ？｣
｢はは、そうですね。
ありがとうございます。｣
いつも以上に、ニコニコな先輩に手を振って
帰りの電車に揺られるけど
廉と一緒に、先輩の家に遊びに行く勇気なんてないよ。
絶対、一緒になんて行ってくれないだろうし
この話をしただけで怒られそうなのに。
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ノリコ(プロフ) - 続きを楽しみにしています！先輩にふらついてしまうのか、廉くんとしあわせになれるのか？どうなんだろー！ (9月3日 6時) (
レス) @page29 id: fa643b4161 (このIDを非表示/違反報告)
なな - はじめまして。夢で紫耀君に会えて幸せでした。廉君のセリフもリアルで感動です。続きを心待ちにしています！ (6月17日 6時) (レス) @page28 id: 7200219c9a (このIDを非表示/違反報告)
ぷーちゃん(プロフ) - 初めまして！続きが気になります(＞人＜;) (5月9日 22時) (レス) id: 46f1c8623a (このIDを非表示/違反報告)
ひより(プロフ) - ななさん» 初めまして。キュンキュンしていただけて感無量ですm(_ _)mもう暫く続きそうですがよろしくお願い致します♪ (2023年3月3日 1時) (レス) id: 2f81b88338 (このIDを非表示/違反報告)
なな - はじめまして。素敵なお話に出会えて嬉しいです。続きが気になります。平野先輩にきゅんきゅんします。主人公ちゃんとハッピーエンドになってほしいです！ (2023年2月28日 8時) (レス) id: 4c6f01d5a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひより
| 作成日時：2023年1月10日 2時
