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44:崖っぷち。 ページ44

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「適当に座って。」




お皿とコップを持ってきてくれた先輩が戻ってきて
一気に私の心臓はうるさく暴れ出す。


特に何も考えていなかったけど
いざ、先輩とこの部屋にふたりきりになれば
外とは違って静かだし、密室空間だし、生活感出てるし
こんなの意識せざるを得ない。




それに、



「ぬいぐるみ、本当に置いてくれてるんですね。」




先輩のベッドには、私が取ったぬいぐるみが
丁寧に布団をかけられて寝かされてる。

そんな光景を見たら、嬉しいって思うし
浮かれちゃうのは仕方の無いことだよね?






「可愛くて、気に入ってる。
なんか、Aちゃんに似てるし。」

「えっ?」





このぬいぐるみと私が・・・????
大きくて、黄色くて、まん丸なこのぬいぐるみと私が???


これって、もしやディスられてる?
なんて一瞬焦るけど




「見てたら癒されるし、可愛くて仕方ないんだよね。」




机にお皿とコップを置いた先輩が
ベッドで横になってるぬいぐるみの頭を優しく撫でる。



その光景を見ていると、ぬいぐるみの方が人生勝ち組なんじゃ?
とさえ思ってしまう。








「ほんとに勉強しなくてよかった?」




先輩とベッドに持たれるように座りながら
コンビニで買ってもらった揚げ物やらお菓子やらを食べる。




先輩の部屋に置いてある、小さなテレビは
なんの面白みもないニュースが流れていて。

この時間は、何も面白いのやってないねって
リモコン持ちながら唇尖らせてる。





「先輩こそ、勉強しなくて大丈夫なんですか?」




テスト勉強とか、したことあるのかな・・・なんて
さすがに失礼か。





「んー、正直崖っぷち状態だよ。
奇跡的に2年になれたけど次進級出来るかわかんないし
もしかしたら、来年は同じ学年になれるかもね?」





なんて、呑気に嬉しそうに笑ってる場合じゃないんじゃ!?

45:意地悪。→←43:肉まん。



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くちゃん - はじめまして。ひよりさんの作品めちゃくちゃおもしろくてだいすきですт т ‪‪❤︎こよりさんのほうのパスワードは教えていない感じですか?(ㅠ︿ㅠ)とても読みたいです、、 (10月12日 1時) (レス) id: 248356e3db (このIDを非表示/違反報告)
ミルねこ - え!好き!好きです!あのなんて言うんでしょう、…可愛い!!作品自体がなんかもう可愛い!夢主ちゃんの性格好きだし、そしてなにより永瀬様と平野様がかっこいい…!(様付けキモくてすみません)応援してます!! (2022年12月30日 22時) (レス) @page26 id: 0b8b35e0bd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひより | 作成日時:2022年6月4日 16時

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