３７：モチベーション。 ページ37
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｢永瀬くんに、話があって。｣
｢･･･俺に？｣
彼女の緊張が私にまで伝わってくる。
これから彼女は手紙で伝えようとしていた想いを
言葉に変えて廉に伝えるんだろうな。
だって、昼休みに持っていたはずのカフェオレと手紙は
今の彼女の手にはない。
代わりに、スカートをギュッと掴んでいる手は
勇気を振り絞った証拠だと思う。
廉が告白されるのなんて日常茶飯事だとしても
その度にモヤモヤする気持ちと戦ってきた私は
今ここで彼女の為に空気を読んであげるのが正解だと思った
ずっと、変わらない関係性に甘えてる私に
彼女の告白の場を邪魔する権利なんてないし
そんな事したら、ただの嫌な女だもん。
｢あ、俺らお邪魔だよね？｣
その場を和ますような先輩の声と
複雑な表情を浮かべている廉。
｢私達、一旦出てるからあの子の話聞いてあげなよ？｣
こういうシチュエーションには慣れてる結衣が
廉の肩をバシッと叩いて私の手を引いて教室を出る
先輩もそんな私達と一緒に出たけど
こんな時でも、結衣にあんな風に言われて
廉は傷つかなかったかなって余計な心配してる。
なんかもう、勉強なんてするモチベーションなくなっちゃったんだけど。
｢廉に直接告白する子って久しぶりだよね。｣
教室から少し離れたところでそんな話をする結衣に
先輩が、
｢彼、モテそうだもんね〜｣ って言うけど
｢いや、先輩の方が･･･｣
｢俺の方が、なに？｣
｢なんでもないです。｣
基本的に無愛想な廉より、近寄り難いけど人当たりのいい先輩の方がモテると思う。
なんて言ったって先輩はまた適当にはぐらかすんだと思う。
｢平野先輩、でしたっけ。｣
｢うん。Aちゃんの友達だよね？よろしくね。｣
｢はい。結衣です。よろしくお願いします！｣
先輩を見上げて自分の名前を口にする結衣の頬が
いつもよりピンク色に染まってる気がする。
そりゃあ先輩の顔を至近距離で見たら
緊張するしドキドキするし顔は火照るよね。
けど、それは相手が廉でも一緒なはずだけど
結衣は廉にはそういう反応を見せたことが一度もない。
これってやっぱり好みの問題？
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くちゃん - はじめまして。ひよりさんの作品めちゃくちゃおもしろくてだいすきですт т ❤︎こよりさんのほうのパスワードは教えていない感じですか？(ㅠ︿ㅠ)とても読みたいです、、 (10月12日 1時) (
レス) id: 248356e3db (このIDを非表示/違反報告)
ミルねこ - え！好き！好きです！あのなんて言うんでしょう、…可愛い！！作品自体がなんかもう可愛い！夢主ちゃんの性格好きだし、そしてなにより永瀬様と平野様がかっこいい…！（様付けキモくてすみません）応援してます！！ (2022年12月30日 22時) (レス) @page26 id: 0b8b35e0bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひより
| 作成日時：2022年6月4日 16時
