２９：悪態。 ページ29
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｢ねぇ、今日リップ塗ってるでしょ。｣
｢あ、バレた？やっぱり先生にもバレちゃうかな？｣
｢いや、近付かないと分かんないと思うよ。
それにしても丁度いい発色で可愛いね。｣
私の唇をジーッと見たあと
自然なリップの色を褒めてくれた結衣。
ただ褒めてくれただけでは終わらず
｢そのリップ昨日買ったんでしょ。｣
｢え？なんで？｣
｢だって今までリップとか持ってなかったじゃん。
それに、昨日あのイケメン先輩と放課後デートしたんでしょ？｣
もしかして、買ってもらった？ってなかなか鋭い。
｢･･･実はそうなの。なんか流れで買って貰っちゃって。｣
｢いいなぁ。あんなイケメン先輩からのプレゼント。
昨日見た時、思わず一目惚れしちゃいそうだったよ。｣
そんな珍しい結衣の発言に胸がザワつく。
結衣は廉に対してもそんな発言したことないのに
もしかして先輩のことはかなりタイプだったりする？
｢結衣はさ、先輩みたいな人がタイプなの？｣
｢見た目はね？でも、中身は知らないし
そんなすぐに好きになったりはしないよ。｣
その言葉にホッとしたのは、どうしてだろう。
ホッとすると同時に
結衣に優しい眼差しを向ける廉の姿が浮かんできて。
廉が傷つくのは嫌だなって
柄にもないこと考えてたことに気づく。
廉と結衣がいい感じになったら
一番に傷つくのは私なのにね。
｢結衣、お前もっと電話鳴らすとかできる事あるやろ
あともうちょっとで遅刻するとこやったやん｣
暫くして遅刻ギリギリで教室に入ってきた廉は
最大限に不機嫌な顔して理不尽に結衣を詰めてる。
好きな人にもそんな悪態ついちゃうなんて
ほんと、どうしようも無いよ。
そんなんじゃ呆気なく失恋して泣くことになるよ。
なんて、私が言えることじゃないんだけどね。
好きな人に、素直になれず
悪態ばっかりついちゃう馬鹿者はここにも居るから。
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くちゃん - はじめまして。ひよりさんの作品めちゃくちゃおもしろくてだいすきですт т ❤︎こよりさんのほうのパスワードは教えていない感じですか？(ㅠ︿ㅠ)とても読みたいです、、 (10月12日 1時) (
レス) id: 248356e3db (このIDを非表示/違反報告)
ミルねこ - え！好き！好きです！あのなんて言うんでしょう、…可愛い！！作品自体がなんかもう可愛い！夢主ちゃんの性格好きだし、そしてなにより永瀬様と平野様がかっこいい…！（様付けキモくてすみません）応援してます！！ (2022年12月30日 22時) (レス) @page26 id: 0b8b35e0bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひより
| 作成日時：2022年6月4日 16時
