２４：思わせぶり。 ページ24
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｢だって、先輩が買ってくれたリップだから。
使うの勿体ないなぁって。｣
｢はは、そんなに大事にしてくれんの？｣
｢勿論です！！｣
食い気味な私の返答に
再びクシャッと笑った先輩が私の頭を雑にワシャワシャと撫で始めた。
｢ちょっ、先輩。｣
｢ごめんごめん、何か可愛かったから。｣
｢･･･え、｣
｢何だろ、Aちゃんって
たまにワンちゃんみたいに思えて可愛いんだよね｣
｢それ、褒めてます？｣
｢うん。だってすげー可愛いってことだもん。｣
でもそれって、女の子として可愛いとは
また違った意味のような気がするけれど･･････。
贅沢にも、ワンちゃんと同じように撫でられたんだと思うと
少し複雑な気持ちになってきた。
｢それ、使い終わったらまた買ってあげるよ。｣
｢え？ほんとに？｣
｢うん。だからいっぱい使ってよ。
俺が選んだリップつけてくれてるって思うとすげー嬉しい。｣
ねえ、先輩。
そういう発言って思わせぶりっていうんだよ。
先輩はきっと無自覚だし
思わせぶりってなに？とか聞き出してきそうだから黙っておくけど。
｢先輩は、欲しいものとかないんですか？｣
｢んーー、今のところないかな。｣
｢そうですか。｣
残念。私に買えるものだったら
初給料でプレゼントしたいなって思ったんだけど。
｢あ、ひとつだけあった。｣
｢え？なんですか？｣
｢欲しいものっていうか、取りたいものなんだけど｣
｢うん？｣
何かを思い出したような先輩に
ちょっと付いてきてくれる？って可愛く上目遣いされて
先輩の後を追えば 着いたのは大きなゲームセンター。
｢俺ね、結構得意な方なんだけど
このでっかいぬいぐるみだけ取れないんだよね〜｣
ゲームセンターの中に入って
すぐにお目当てだと思われるUFOキャッチャーの前まで進んだ先輩が、大きな黄色のキャラクターの
ぬいぐるみを指さして悔しそうに顔を歪ませている。
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くちゃん - はじめまして。ひよりさんの作品めちゃくちゃおもしろくてだいすきですт т ❤︎こよりさんのほうのパスワードは教えていない感じですか？(ㅠ︿ㅠ)とても読みたいです、、 (10月12日 1時) (
レス) id: 248356e3db (このIDを非表示/違反報告)
ミルねこ - え！好き！好きです！あのなんて言うんでしょう、…可愛い！！作品自体がなんかもう可愛い！夢主ちゃんの性格好きだし、そしてなにより永瀬様と平野様がかっこいい…！（様付けキモくてすみません）応援してます！！ (2022年12月30日 22時) (レス) @page26 id: 0b8b35e0bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひより
| 作成日時：2022年6月4日 16時
