０９：平野先輩。 ページ9
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｢あの、なにか･････？｣
あまりにもジーッと見つめられるから
何かおかしなこと言っちゃったかな、と不安になる。
いや、それよりもこれ以上見つめられると心臓が持たない･･･。
｢先輩って呼ばれたの、初めてかも｣
｢えっ？｣
｢俺、先輩って呼ばれるのちょっと憧れてたんだよね。
だから今叶って嬉しい。｣
さっきまで丸くなってた瞳が急に細められるから
一瞬で胸がキュンと音を立てちゃう。
この人、恐ろしいな･････。
｢もっかい呼んでみてくれない？｣
｢えっ、それはちょっと無理です。｣
｢なんで？さっき呼んでくれたじゃん｣
｢そんな期待した目で見られると･･･緊張します。｣
｢えー、だってすげー良かったんだもん。｣
不貞腐れた表情で、私に先輩呼びを強請ってる。
私からしたら、何回でも呼びたいし
何回でも嬉しそうに目を細めた表情を見たいんだけど
やっぱり、心臓が持ちそうにない。
よく分からないこの状況で
授業中だということをすっかり忘れそうになっていたし
保健室に来た目的も、もはやどうでも良くなってる。
＿＿＿＿＿＿＿ガラッ、
｢･････あっ、｣
バクバクと大きく鳴る鼓動の音を
どう誤魔化そうかと考えていたら
不意に開いた保健室のドア。
開いたドアの先にいたのは、私がここへ来た目的を果たしてくれる人。
｢先生。｣
｢あら、どうしたの？怪我かな？
ごめんね〜。車の中に新しく揃えた救急ボックス忘れて
取りに行ってたのよ。｣
のんびりとした優しい話し方で
私が額に当てている保冷剤を見た先生が
よく見せて、と私の前に来た時
｢あ、平野くん！まだここにいたの？
早く授業に戻りなさいって言ったでしょ。｣
しれっと、カーテンにくるまって隠れていた先輩に気づいて
眉間に皺を寄せる。
平野先輩･････か。
下の名前はなんて言うんだろう。
気になるけど、聞ける雰囲気じゃないし。
｢もうあと10分で終わるんだし、いいじゃん。ね？｣
｢えっ、｣
悪びれる様子もなく、
開き直った態度でカーテンから出てきた平野先輩は
何故かさっきまで真面目に授業を受けていた私に同意を求めてきた。
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くちゃん - はじめまして。ひよりさんの作品めちゃくちゃおもしろくてだいすきですт т ❤︎こよりさんのほうのパスワードは教えていない感じですか？(ㅠ︿ㅠ)とても読みたいです、、 (10月12日 1時) (
レス) id: 248356e3db (このIDを非表示/違反報告)
ミルねこ - え！好き！好きです！あのなんて言うんでしょう、…可愛い！！作品自体がなんかもう可愛い！夢主ちゃんの性格好きだし、そしてなにより永瀬様と平野様がかっこいい…！（様付けキモくてすみません）応援してます！！ (2022年12月30日 22時) (レス) @page26 id: 0b8b35e0bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひより
| 作成日時：2022年6月4日 16時
