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姉は見た目は華やかだった。
クッキリした顔立ちにハッキリした明るい性格。
美人でいつもキラキラして優しくて人気者。
私はといえば、その大好きな姉の後ろを追いかけて真似ばかりするような妹だった。
姉のようになりたかった。
けれど、姉は体が弱くて、病気が見つかってからの進行は早く、入院生活もそう長くなく私たち家族にとっては、心の整理もつかないままこの世を去った。
まだ学生だった私は、社会人になった今でも姉ならどうするか、姉ならなんて言うか、姉ならどんな服を着てどんなメイクするだろうか…
大人になった姉はこんな感じだろうか。
そんな事ばかり考えて想像して姉のようになりたくてしょうがなかった。
いつも記憶の中の姉を思い出し
いつまでも姉の思い出を引きずっている。
似ても似つかない姉妹なのに。
どちらかというと父に似て、地味な顔は姉と正反対で、真似したくても似合いそうもない服にメイク。
華奢で綺麗目なスタイルは、背も高いポッチャリな私には似合わないだろうから服装も真似できなくて。
引っ込み思案で人見知りな性格は、いつも姉の後ろでおどおどしているばかりだったから、急に姉のように社交的にもなれなくて
結局憧れの人のまま。
真似ることなんて出来るはずもなかった。
それに
姉の恋人……
ジュンさん、に密かに恋をしていた
姉が好きな人。
姉の恋人、大事な人。
私もそんなジュンさんに恋をしていた。
叶うわけもない、伝わるわけもないのに。
ただ想っていた。
そして、姉が居なくなったからといって、ジュンさんとどうにかなる、わけでもなかった。
だんだんと、この気持ちは薄まっていくばかりで。
本当に恋をしていた?
わけじゃないのかもしれない……
はかない 幻の恋
ただの
姉への憧れ?
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xxl(プロフ) - ちみみさん» コメント、とても嬉しいですー!励みになります♪♪ありがとうございます。今は友達限定作品は無いので是非ともパスワードでお楽しみください! (2020年3月9日 14時) (レス) id: db30250184 (このIDを非表示/違反報告)
ちみみ(プロフ) - どの作品もとても好きでお気に入り追加しました!よかったら、お友達お願いします! (2020年3月8日 14時) (レス) id: c451c798da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:xxl | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/daxlsw1/
作成日時:2019年11月11日 16時