鏡の花 水面の月

＊らしく ページ30

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『可愛い！髪綺麗、カラーしてる？どこの美容室？そうだ、連絡先教えて？ジニヒョンばかり、ずるいから俺とも電話してよ、今度いいトリートメント教えて？』





髪の毛の話で盛り上がるテヒョンさん、なんか人懐っこいひとなんだな、でも、さすがに連絡先交換はダメだよな。


「皆さんの担当のヘアスタイリストさんとかの方がよく知ってますよね？っていうか、皆さんの方が私なんかよりいつも綺麗にしてるし髪サラサラで羨ましいです、逆にヘアケアとか、スキンケア何使ってるのか教えてください。」



『うん、いいよーじゃ、貸して？』



スマホ出してきたテヒョンさん。
いや、だからそれは……




「あ、じゃあ、ジンさんに後で連絡しますので。今はちょっと……仕事中なのでその、えっと。」




なんか、ダメだよね、こんな風に仕事の相手とプライベートな連絡とか、しかもまさか、テヒョンさんとか、無理だ。





『大丈夫大丈夫、ジニヒョンにもちゃんと許可貰うからさ、あとから。』


ちょーだい。
って可愛顔で見つめるテヒョンさん、ん？どうなんだろう。分からないけど、なんか、



「す、すみませんっ、上司に叱られちゃいます！」


『え、そうなの？』






くるっと、どこかに消えていったテヒョンさん、ほっとしたのに、すぐに戻ってきたかと思ったら



『Aちゃんの上司に確認した。連絡先交換してもいいってよ！はい、ちょーだい♪♪ 』




携帯出せって？



「あぁ、はい。えっと……」



名刺を渡しておこう。




『は？これ会社用のでしょ？個人のだよ。』




はぁ、本当にいいのかな。
ソクジンオッパー！って思ってもちょうどオッパは、中だし。

しょうがないか、とりあえず自分のスマホを出して連絡先交換をしてしまった。






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