鏡の花 水面の月

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って……あれ？



待った！！
くるっと後ろを向いたAちゃんの髪の毛！





『え！髪切った！？』




結んでるのかと思ったら、長かった髪がショートヘアに変わっていて、今まで見たことがない。僕と出会ってからずっと長かったから、はじめてなんだ、そんな短いの。



わ、いや、可愛いんだけど……




びっくりだ、びっくりだ、びっくり。





意外とシャープさも出て大人っぽくなってる、可愛い感じだったのに、なんか、大人っぽくなっちゃって……え、ちょっとやっぱり、心配だ。






「はい、切っちゃいました。はじめてなん です。こんな短いの。へへっ、」





『可愛い！似合う！俺、ショートヘアも好きだよ、Aちゃん似合う！更に可愛くなったねー』


テヒョンに先に言われた。

じゃない




『可愛い！いや、長いのも好きだったけどなんか初めて見たからAのショートヘア、びっくりしたよ、似合うね、短いのも。かっこいいし綺麗な人って感じでなんか焦るなぁ、どんどん大人っぽくなる。』





「へへっ、そうですか？良かった。なんとなく？その、私らしいのってどんなんだろう、と思ったら勢いで切っちゃった。短いのも気分いいですね！」




そうか、自分らしさを探してるんだもんな。
うん、なんか少し髪の毛と一緒に気分もスッキリしたように見える。

ソラへのコンプレックス……
早くなくなればいいのに、ね。






Aは、ただそのままで十分に素敵なのにな。
早く気付けばいいのに。

ま、僕だけがAの良さを知っていればいいんだけどさ〜♪♪



ってこら！




『テヒョン！髪触んなよ、何してんだよ！』



『え？Aちゃんの髪の毛サラサラだなぁ、と思ったから、シャンプー何使ってる？』





いやいやいや、こんなに弟達がAに絡みだすのは、想定外だよ？
今日一日、無事に過ごせますように。
Aに変な虫がつきませんように。弟達を監視しなくては！！






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