HALLOWEEN《短編》

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『怒った？』




なに可愛い顔して伺うように見つめてんの？
可愛いから、いやかっこいいから、やめろ。
怒ってるし。
泣きそうだから。





こくん。
不細工であろう涙を我慢している顔で睨みつけた。





『あ、ごめん。ちょっと調子に乗ってしまいました。本当にごめん。』





調子に乗り過ぎ、好き過ぎ、だから私はもう無理だから無理だムリムリ、ムラ、ムラすんだから。こっちは。






『Aも、俺のこと好きなのかと思ってた、ごめん、勘違いだったのか、恥ずかしいー、あー、自信過剰だな、俺。ごめん本当、なんか、ごめん……』




そっと離れたナムジュンの体温が恋しくて
その大きな手のひらも、柔らかい唇も、本当は離れて欲しくなかった……のに





「って、………は？」




なんて？今なんて言った？
も？
A も、 とか？




「私、も？」





らしくない、なんか耳も首までもが真っ赤になったナムジュンが頭を掻いてる。


『ごめんな？』





「いや、その、え、
わたしは、私、は、ナムジュンのことが好き、だけど、も？」





なんか、これなんの話？って感じだけど
大丈夫？
どさくさ紛れに告白しちゃったよ、私。




でも、でも、ナムジュンも？
も。って事はそういうことよね？
どうしようなんで今、こんな急になの、よくわかんないや急過ぎて口が滑ってしまった。





ぱあっと明らかに明るくなったナムジュンの顔に、やっぱり嘘ではないのか、と、安心してしまう。
ほんとかな、本当にナムジュンも私のことを？





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