緑… ページ3
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『でも、その。』
困ったような、照れたような顔で、目を逸らしパーカーを渡そうとするジョングクさん。
どんな顔でも綺麗だな。可愛いこちゃん。
そして、優しくて男らしい。
私にもこう、気遣ってくれるんだから、誰にでも優しいんだろうな。
でも、借りるわけにはいきません。
滅相もございません。
それこそ、また何を言われることか。
「ありがとうございます、替えのシャツ持ってますので大丈夫です。」
今まで、微妙な嫌がらせがあったのは確かだ。
濡れたり汚れたり、まあ、色々ありますから。着替えの一つや二つはありますよ。
『もしかして、いつも……』
「はい、着替えはいつも持ち歩いてます。」
『じゃなくて、さっきの人達に……』
「あぁ、なんでもないです。気にしないでください。大丈夫なので。内緒にして貰えると助かります。」
『でもっ、』
「仕事に支障が出ると困るので。」
『でも、顔もっ、赤いし服も破けてる、』
「大丈夫ですから!」
あ、強く言い過ぎちゃった。
「すみません、ありがとうございます気にして頂いて、でも、本当に何も言わないで貰えると助かります。」
あ、でも、、と、気にしてくれるジョングクさんに「お疲れ様です」と、頭を下げ、帰るように促す。
「あの、お疲れ様です。私、着替えたいので。」
早く帰れ、と、伝わるだろうか。
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作者名:xxl | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/daxlsw1/
作成日時:2019年7月13日 21時