柳は緑花は紅 (ページ30)

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…紅ページ30

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『Aさんもあんまり、このヒョン達を褒めなくていいですからね、気遣いは無用、どうせ、聞き慣れてるし、すぐに忘れるし、調子に乗るし言っても意味ないし……』

『やー！そんなことないだろう？かっこいいとか好きとかはたくさん言われたいし、言われれば言われるほど僕は伸びるんだから、いいの、どんどん褒めて！』

｢ああ、別にそんなに大したこと言ってないですし、本当に思ったことしか言わないので、気にしないでください。皆さん本当にかっこいいので。｣

それは、もちろん俺もだよね？
なんてことは聞かないけど……きっと本心しか口にしないのは本当のことだろうAさんに、面と向かって〝かっこいい〟とか〝好きです〟って言われてみたい。なんてことを思うなんて……

どうかしてるのか？

どうしたんだろうか、俺。

まわりに変なスタッフがいた時の方が良かったかも。いや、そうするとAさんが嫌がらせされるからダメだ。
でも、テヒョニヒョンの可愛いね攻撃やメンバー皆とどんどん仲良くなるAさんを見ているとなんかこう、胸の奥がムズムズするんだ。

よく分からないけど

Aさんのことを気にし始めてから、やけに可愛く見えるのは確かだし、ちょっと独占欲が出てきたり、気をひきたくなったり。

自分でも変になったのは分かる。

何がしたいんだろう俺は。
どうなりたいんだろう、Aさんと。

ただ仲良く
今はヒョンたちよりも少し近づきたい。一番仲良くなりたいな、なんて思ってるだけだ、そう、多分。

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