10 ページ10
街が寝静まってもまだ通話は続き。
もう寝ようかって切り出しても喋り足らんってずっとおばはんみたいに喋ってて。
家でもしかして喋ってへんのかなって心配になるくらい。
0時回るしそろそろ切りたいけどこっちからかけた以上先に切るんもなって変なとこで気使ってしまう。
『なぁー聞いてる？』
｢聞いてるて｣
『俺ら家隣やったら良かったのにな』
｢嫌やうるさいし｣
『幸せやんけ』
ベッドに潜り込む。
電気は、消すとほんまに寝てしまうからまだ消さへんけど…いつまで続くのやら。
『ベッド入った？お、寝るんか？』
｢寝たいとは思ってる｣
『子守唄歌ったるわ』
｢一生寝れん｣
『俺歌上手いし！』
へー…
やばい、瞼が落ちてくる。
体勢を変えて座り直しても眠気は消えない。
どん、と1度だけ壁におでこを打ってみると予想以上に大きく音がした。
『え、ど、どうした。今なんか…』
｢んー、結構痛い…｣
『何したん？』
｢壁にぶつけたら眠くなくなるかなっておでこぶつけた｣
考えることがアホやなってのは分かってるけど、切ってくれへん以上こっちから切れへん。
謎のプライドが邪魔をする。
『あほかお前。普通に寝ろや笑』
｢だってさ、こっちからかけてるし…｣
『寝え、ええから』
｢んー…分かった、ありがとう。ほんなら…｣
『あー切らんで』
睡魔が幾重にも襲ってくる。
あたし、放課後寝てたはずやのに。
｢このまま？｣
『ん、このまま寝て。おやすみ』
｢…おやすみぃ｣
疑問を感じる間もなく、ストンと落ちていった。
電気を消すのも忘れて。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 403人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひーな(プロフ) - 最初のアカツキの表現好きです(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2019年6月7日 17時) (
レス) id: 773923ce37 (このIDを非表示/違反報告)
カジャ(プロフ) - 凜憧さん» 凜憧さん！コメントありがとうございます´`* 共感する部分ありましたか…すごく自己満作品だったのですが、そう言っていただけて安心です。こんな重岡大毅が居てくれればなぁ…笑 (2019年5月30日 15時) (レス) id: 94c6d0cc26 (このIDを非表示/違反報告)
凜憧(プロフ) - 更新お疲れ様でした。共感する部分とこんなふうになったらいいなという希望を含んだ部分がすごく染みました。完結お疲れ様でした！ (2019年5月28日 17時) (レス) id: f3cbf63448 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：カジャ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kajya1734
作成日時：2019年5月1日 18時
