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家の前まで送ってくれて。
いいよって言うてんのに、俺が嫌やからって帰ろうとせんかった。



離れる時だってめちゃくちゃ名残惜しそうに俯いてさ。



『あーくっそ…嫌やな…』


「何笑 迎え来てくれるんやろ?」


『それは行くけど。んーあぁ!好きなやつと一緒に居りたいんはおかしいか!』


「こ、声でかいから…」



気持ちを解禁したからと言って素直にばしばしぶつけてこられても。
嬉しいのは確かやけど、何となく照れくさくて。



なんか…久しぶりやな、この感覚。



『暗なったらすぐ行くから。準備しといてや』


「はーい」


『…ん。ほんじゃあまた後で』



はよ入れ、って背中を押される。
手をヒラヒラと振って閉めたドアの隙間から除くと深呼吸して気合いを入れているのが見えた。



なんかちょっと面白くなって笑



「好き。かぁ…」



扉に背中をつけてその言葉の意味を思い出す。
悪夢だった中3の時からしたら今の様子は想像も出来ないだろう。



大毅は確か…あたしが自分で立ち上がっていったと言ってたけど。
そんなこと全くないんや。



年度が変わっても引きずって。
担任。
同じクラスやった人間。
親。
お兄ちゃん。



そして…大毅たち。



周囲にいる人間がもしゼロだったなら、もっと立ち直りは遅かった。
暗闇にいればどこに光が差しているのか分からない。



1人じゃどうにもならない。



周囲がいくつも光を放ってくれたから今のあたしがいる。
その中でも一際大きく、強く輝かせてくれていた人間にあたしは。



恩返しをしなければならない。

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ひーな(プロフ) - 最初のアカツキの表現好きです(((o(*゚▽゚*)o))) (2019年6月7日 17時) (レス) id: 773923ce37 (このIDを非表示/違反報告)
カジャ(プロフ) - 凜憧さん» 凜憧さん!コメントありがとうございます´`* 共感する部分ありましたか…すごく自己満作品だったのですが、そう言っていただけて安心です。こんな重岡大毅が居てくれればなぁ…笑 (2019年5月30日 15時) (レス) id: 94c6d0cc26 (このIDを非表示/違反報告)
凜憧(プロフ) - 更新お疲れ様でした。共感する部分とこんなふうになったらいいなという希望を含んだ部分がすごく染みました。完結お疲れ様でした! (2019年5月28日 17時) (レス) id: f3cbf63448 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カジャ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kajya1734  
作成日時:2019年5月1日 18時

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