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うらたside



程なくして、

太宰治幹部がポートマフィアを抜けただの
裏切って出ていっただの、
そういう情報が俺たちの耳に入ってきた。


歴代最年少幹部が、マフィアを裏切る、ね。
森さん(頭領)はどう思ってるんだろうか。


そう言えばセンラ、あの日は元気なかったな。
師事してた人が、亡くなったんだっけか。


みんな、壊れていく。
坂田も、センラも。
志麻まで壊れてしまったら俺はどうすればいい?
教えてよ、ねぇ



A姉ちゃん。


皆、俺達お互いの前でしか、
本性を見せなくなった。
俺達以外を拒むように。

中也さん、俺はどうすればよかったの。
どうすれば正解だった?
どうすればみんな幸せだった?

全部俺が、リーダーの俺がしっかりしてないから
俺が悪いのかな。


そう、独り部屋で膝を抱えていると、
背中に暖かいものがコツンと当たる。

それは、

「うらたん、考え込みすぎじゃない。

辛いことあったら俺らに頼ってや。
仲間やろ。友達やろ、幼馴染みやろ。
俺らの前でくらい素直で居ってや。
笑顔が一番似合っとんねん。

渉。」

それは志麻の背中だった。
志麻の暖かい言葉に目頭が熱くなる。
じわりと目尻に溜まる涙。


「あり、がとう、志麻。」

こんなにも頼りになる背中は
後にも先にも無いんじゃないか。

俺がシャキッとしてなきゃ
みんな気持ちが落ち込んじゃう。

俺はもう一度気合いを入れ直した。




それからしばらくして

詳しく言うのであれば、
中也さんが5大幹部に就任してから

坂田の実力と異能力が認められ、
坂田は『クロトカゲ』とかいうものに加入した。

センラはかなりの銃撃使いになり、
1つの銃撃部隊の隊長をしている。

志麻は尾崎幹部直属の部下に、

俺は、

「オイ渉、この書類纏めとけ。」

「えぇ…またですか…。
ちょっとは自分でやる気を起こしてくださいよ。」

「断る。」


中也さん、否、中原幹部の補佐をやっている。
と言いつつ、殆どの仕事が紙の上の仕事。
中也さんが全部俺にマルナゲドンしてくるんだって。

まぁそのお陰(?)と言うか、
凄く距離が近しい関係なので
下の名前で呼ばれるようになった。


出世したなぁ、今じゃ俺ももう20歳、
あの頃のAさんと同じ年齢だ。

Aさん、元気かな。



ちなみに姉ちゃんと言うのは愛称です。
実弟ではないです。

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空き地@ktnk - 初コメ失礼します。とても面白いです!更新されることを待っています!頑張ってください! (2020年9月24日 7時) (レス) id: da313b2c7d (このIDを非表示/違反報告)
リンレイ - 凄く面白いですね!更新楽しみにしてます! (2019年10月21日 7時) (レス) id: 551bea7f08 (このIDを非表示/違反報告)
光希(プロフ) - めっちゃ面白かったです。更新復帰楽しみにしてます。 (2018年1月28日 16時) (レス) id: cfe2cc8d41 (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2017年8月13日 3時

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