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「え、五条先生の彼女……」
「私の"妻"だよ。Aは、"私の"」


何故、この子たちは私が五条の彼女だと勘違いしているのだろうか。虎杖、と呼ばれている男の子が再度言うと、傑が腰に置いてる手の力を強めてぐっと私をもう一度引き寄せた。「妻」と「私の」を強調して言っていたが気のせいだろうか。



「今日二人で高専内で何か渡して談笑してたのは?」
「傑のお弁当の配達頼まれてたよ。最強が無賃で使われてるんだよ、本当に扱い酷いよね」



五条が態とらしく、甲高い声で泣く前をして悲劇のヒロインぶっているのは誰もツッコまないので、ここでも日常茶飯事なのだなと察した。



「寂しくなるとかは……」
『あれは……。傑が寂しがってるよって五条が言うから、今会ったらもっと寂しくなるでしょっていう話をしていたよ』
「なるほどね、それで君たち勘違いしたのか。……悟にAは勿体ないよ。ほら指輪もしてるでしょ」



傑は嬉しそうに笑いながら、何故か誇らしそうに私の左手を持ち上げると薬指にしている指輪を見せびらかした。傑が嬉しそうにしているので、ここは何も言わないでおこう。二人とも謎が解けたのに、面白くないと少しガッカリしていた。



『伏黒くん、ありがとね。冷静な対応、助かったよ』
「いえ、お気になさらず。Aさんが無事で何よりです」
『ありがとう。……挨拶遅れてごめんね。虎杖くんと、野薔薇ちゃん初めまして。一級術師の夏油Aです。今後何かとお世話になることもあるだろうから、よろしくね』



伏黒くんは立派に育ったなと感慨深いものがある。この子はこのまま健やかに成長していって欲しいものだ。初めましての二人に挨拶が出来ていなかったなと、向き直り笑顔で簡単な自己紹介と挨拶を済ませる。



「俺、虎杖悠仁です!よろしくお願いします!」
「私は釘崎野薔薇。よろしくお願いします。…Aさん、一級術師なんだ」
『そうだよ。一級術師』
「なーに言ってんの。Aの呪力量、術式、呪具、それぞれ加味しても特級でしょ。Aはハッキリ言って階級詐欺だよ」
『五条、変なこと言わないで』
「え〜?本当のことじゃん」


五条が私たちの会話に口を挟み、ケラケラと楽しそうに言ってくるので小さくため息をついた。特級と聞いた彼らは目を輝かせてしまっている。



『取り敢えず、私は次の任務もあるから……。あ、新田ちゃんに連絡……』




┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


「Aさん、遅いっスね……」

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作者名:蓮実 | 作成日時:2023年10月16日 0時

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