【呪術廻戦】夏油傑の妻です。 (ページ9)

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『っ……びっくりした。引率って傑だったんだ』
「そうだよ。Aが無事で良かった」
『心配掛けてごめんね。来てくれてありがとう』

すんでのところで、伏せて避けると傑の攻撃が呪霊の顔面にクリーンヒットし、吹き飛んだ。よく飛んだな。呑気に見ていると背後にいる傑に両肩を掴まれて、くるりと回転させられて、彼に向き合わされる。真剣な眼差しで私を見つめて怪我がないかを、確認している。心配してくれているんだなと、彼に声を掛けた。

傑の後ろに、何故か私の呪霊もいる。この子はどうしてここに？その指示は出していないんだけどな。傑も私の視線に気が付いたようで、話し始めた。

「どういたしまして。この子なぜか私についてきたんだよね……。道中も守ってくれたし」
『傑は呪霊操術使えるから……かな？……いやでも取り込んだ子に限るしね…。まさか夫婦なの分かって…』
「……こっちにおいで」

傑が優しく呪霊に言うと、呪霊は傑の元へ歩み寄った。…理屈が分からないけれど、言うこと聞くならいいかと思い、私は手のひらを出して呪霊を吸収した。

「面白いね。……忘れてた、その特級呪霊私が取り込んでいい？」
『あ、駄目だよ。…私の呪具で呪力吸い取って、新しい呪霊を創るつもりだから』
「なるほどね。…いいよ、Aの好きにして」

壁に打ち付けられて動かない呪霊に剣を突き立てて、呪力を吸収する。全て吸収できたので、そのまま剣でトドメをさして祓った。

ここに来た経緯を話しながら、帳の外へ向かう。

「A、私の為か……怒るに怒れないんだけど… 」
『一級案件だったし、それに特級でも祓えるから大丈夫だよ』
「特級でもピンキリだよ。それに……」
「あ、先生！無事で良かった！……その、隣の人は？」

傑の心配故の小言が始まるかなと思ったら、外に出たので彼を待っていた伏黒くん達が駆け寄って来る。伏黒くんの隣にいる男の子が口を開いた。そういうと、傑が嬉しそうににこりと笑って私の腰を引き寄せた。

「彼女は私の……」
「先生！流石にそれはまずくない！？ほら、五条先生の……」
「え？悟が何？」
「やぁ、みんな！元気してる？みんな大好き五条先生だよ！お土産も……って、アレ。傑と…A」
「ちょっと、虎杖！まずいわよ！修羅場になるって！」
「だって、急に五条先生来るとか思わないじゃん！」

二人とも何の話かは分からないがこそこそと盛り上がっている。

「夫婦揃って何してんの」
「え」
「え」