【呪術廻戦】夏油傑の妻です。 (ページ5)

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傑が忘れ物をした。
……お弁当だ。

食べ物を無駄にするのは良くないし、折角作っているのだから傑に食べて欲しい。高専に行けば誰かしら居るだろうし、渡せばいいだろう。

懐かしいなと思いながらも、高専へ続く道を歩いて辿り着く。辺りを見回しながら、職員室に向かおうとしたら背後から声を掛けられた。

「あれー？Aじゃん。どうしたの」
『五条、丁度いいところに。これ傑に届けて欲しくてさ』

すらりと背の高い目隠しした白髪の男性……五条だ。相変わらずだなと思いながら、彼の目の前にお弁当の入った袋を取り出して、手渡そうとする。

「うっわ、まじ？愛妻弁当か〜。僕のは無いの？」
『無いよ』
「即答酷くない？僕、傷付くんだけど〜」
『酷くない。じゃあ、渡したからちゃんと届けてね、よろしく』
「呪術界最強の僕を宅配として使えるの君たちくらいだよ」

弁当を見せるなり、うわと口を開けて目は見えないのに明らかに嫌そうな顔をしたなと直ぐにわかった。僕のなんて聞かれるので、無いと即答した。またそれに対して、ぶりっ子のようにあからさまに傷ついたような素振りをみせた。10年前とは変わったなと思いながら、彼に届けるようにもう一度念押ししておこう。

まあ確かに、最強だけど、同時に同級生でもあるので彼のことは術師として一目置いているがそれはそれ。これはこれだ。

『それ以前に同級生だからね。……あと、最近傑疲れてるから、傑の任務で私が巻き取れるものあるなら、これから行こうかなって思うんだけど、何かある？』
「そうだけどさ〜。…任務立て込んでるからな、アイツ。……それなら、俺より伊地知の方が詳しいからそっちに聞いて」
『伊地知くんね、分かった。またね、五条』
「え、もう行くの。傑寂しがってるよ〜？」

まあ、五条が傑の任務知るわけないか。確かに伊地知くんの方が早いだろう。あとで彼に聞いてみよう。お弁当を預けたので、ひらっと手を振って高専から帰ろうとすると、五条が揶揄うようにそう言ってくる。

『今会ったら、余計に寂しくなるからね』
「……へえ〜？」

面白そうなものを見ているように、五条は楽しそうに笑うとその後は何も言わずに、彼も高専の中へ戻って行った。

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「待って、今の見た！？虎杖！」

「五条先生の彼女！？」