うさぎちゃんとうさぎ君【BTS】

うさぎ絡まれます ページ15

　
　
　
そしてわたしもカムバの時期に入り、毎日忙しくてしんどい日々を送っていた。



そんな時のある歌番組の収録。





( ああ、帰りたい。 )



目の前には先輩のヨジャアイドルグループ。


ちょっといい？と人気のない廊下に連れられたのが運の尽きだった。







デビューしてから、何度経験してきただろう。


" 練習生期間2ヶ月 "
" 新人なのに１位候補 "
" うさぎキャラで先輩から可愛がられてる "
" 国民の妹的存在 "


私には妬まれる要素が多すぎる。




今となっては適当に聞き流して相手を褒めて、何とか円滑な関係を築こうとすることが出来るようになったけど

デビューしてすぐの頃は、色んな人から隠しもしない悪意をぶつけられる度に笑ってなんでもない振りをして、家で一人で泣いてた。



なんで私がこんなことを。
私は何もしてないのに。
なんで。なんでって。



でもふと気付いた。
自分でどうにかするしかないって。

この業界では、16歳のAじゃなくて、"新人アイドル うさぎちゃん"なんだって。
心の中で助けてって叫んでも、誰も助けてくれないんだって。





だけど。

時々、アイドルとしての自分を全て投げ出して逃げたくなる。
　

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