私のヒーローアカデミア(6) (ページ8)

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月曜日　昼　私目線ページ8

また、1週間が始まった。昨日はゆっくりできたし、また今日から頑張ろう。

A「おはようございます。」
「おはよう!!」
「おはよー」
「…おす」
A「おはっ…おはよう!!」
敬語、外れるかな…。とりあえず今は、爆豪くんの前だけでいいんだよね。
「虫呼くんおはよう!!」
A「おはっようございます!!」
「？」
委員長の前では…駄目だな。

「Aちゃん、お昼食べに行こー!」
「なんかAちゃん、1人で食べに行くこと多くない？寂しいじゃん、一緒に行こうよ!」
葉隠さんの言う通り、確かに休み時間は1人でいることが多い。授業中(主に実技や体育)、放課後に友達と話している。
A「そうですね…。じゃあ行きましょっか。」
珍しく、芦戸さんと葉隠さんと一緒に食堂に行くことにした。
「Aちゃん、いつも何食べてんの？」
A「…蕎麦とか？」
「渋!!」
人が多い。人と人との間を不器用に買い潜る体が、テーブルにぶつかった。それによって揺れたテーブルから、ひとまず離れようとしたその時。
A「やば…。」
その揺れで、熱そうなお茶をこぼしそうになった。が…。
「…熱ちぃ。」
A「轟くん!」
そのお茶を、近くにいたらしい轟くんが支えた。こぼさずに済んだけど…。
A「手…。」
手にお茶がかかっていた。
「大丈夫だ。」
A「でも一応…。」
ひとまず、轟くんを連れて人混みを抜け出す。ごめんなさい、芦戸さん葉隠さん。
水道にたどり着くと、まず轟くんの手に水をかける。
A「私の不注意で、ごめんなさい。」
「別に…。火傷は慣れた。」
火傷、といえば…。
A「顔のそれも…？」
轟くんの顔の左半分。火傷の痕がある。
「…あぁ。」
深刻そうな顔。きっと、私よりもずっと辛い過去があるのかな。
A「…ごめんなさい。」
今回火傷させたことも、過去に触れたことも。
「…気にしてない。し、もう逃げねえって決めたから。」
それだけ言って、少し微笑んだ。強いなぁ。私はなかなか辛い過去から立ち直れなかった。
「…虫呼。」
A「？」
「本当に、飯田のことどうにも思ってないんだよな。」
ドクンと心臓が鳴る。どうにも思わないはずない。親身になって過去の話を聞いてくれて、慰めて、励ましてくれて。いい人だと思ってる。
「虫呼。」
A「…はい。」
「俺じゃ、駄目か？」
A「…はい？」
一瞬訳がわからなかった。今だってよくわかってない。でも恐らく。