木曜日 教室 男子生徒目線 by切島(2) ページ31
「ゲホッ、ゴホッ…っ、君…!!」
飯田は戸惑い、更に顔を赤くした。
いつも我慢して正論を説いてしまう飯田に、言いたいことを言える機会など、滅多にない。
「悪い悪い!リカバリーガール、体温計鳴りましたよー!」
リカバリーガールは、『はいよ』とだけ言って椅子を降りた。
「…39.1。これは酷いね。隈があるよ。睡眠不足だろう。」
今までよく喋れたな、飯田…。
「今日は休んだ方がいいね。自室で休むかい？」
「いえ、教室に行きます。」
「…駄目と言っても聞かないんだろうね。」
「すみません…!」
リカバリーガールは、わかりきったように自分の椅子に戻った。
飯田は俺の方を向き、口を開いた。
「…クラスメイトに嘘は吐けないんだな。」
「おう、ダチの嘘は見破れるぜ!」
飯田は眼鏡を外し、上半身を倒した。
これはもう、虫呼に見せてやりたい。
「…俺は、学級委員長だからと意地を張っていたらしいな。」
「そうかもな。」
「俺は虫呼くんが…＿」
「おお、待て待て!」
こんなところで溢すんじゃねえよ。
「初めては、直接言ってやれ!」
「…そうだな。ありがとう。…それより、あと1分で始業時刻ではないか!さぁ、君は教室へ行くんだ。」
…やはり、飯田はこれがいい。
リカバリーガールから『睡眠不足と疲労による高熱(39.1)』と書かれた紙を受け取り、1人教室に向かった。
教室の前。まだチャイムは鳴っていない。
「おーす。」
「おー、切島!飯田知らねえか？」
不自然か。いつも1番に来てるもんな。
「…飯田、倒れた。」
「倒れっ…なんでだ？」
大袈裟かとも思ったが、39度は重症だ。
「睡眠不足と疲労による高熱。俺今日寝坊しちまって。談話スペースにおりたら飯田が。」
手元を見ながら、症状を読み上げる。
「俺らより後におりたんだな…。」
「切島が見つけてよかったなー!」
「よくねえアホ。」
それぞれが、後悔に近い何かを語る。虫呼は、無表情だった。
そういや、もう…
「おまえ達…委員長がいないと駄目か？」
チャイムとともに、先生が姿を現す。
飯田の存在は大きいんだ。
A「…おはよう。」
「お、おう、おはよう。」
虫呼からの唐突な挨拶に戸惑うも、軽く流して席に着く。急にどうした…？
「上鳴ー」
「おー、どうした？」
「虫呼どうしたんだ？」
10分休。さっきの挨拶の意図が気になり、一緒にいた上鳴に聞いてみる。
「あー、挨拶？早く戻るためには、なるべく関わった方がいいだろ？」
成る程。なら、俺も。
「虫呼ー、ここ教えてくれ!」
A「…急に何。暇だしいいけど。」
飯田のためにも、な !
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キリカゲ(プロフ) - 番外編を作成しました。http://uranai.nosv.org/u.php/novel/datteatasi14/ 諸事情でエラーが起き、編集できなくなってしまった故にこちらに書かせていただきました。気付いてくださる方がいたら嬉しいです。そういった方がいたら、是非コメント欄へ…(すみません) (2018年9月13日 19時) (
レス) id: 4939a5f3d3 (このIDを非表示/違反報告)
キリカゲ(プロフ) - 、さん» ご報告ありがとうございます。今外しました。大変申し訳ございませんでした。 (2018年7月23日 10時) (レス) id: 347b44d7b3 (このIDを非表示/違反報告)
、 - オリジナルフラグちゃんと外しましょう。違反行為です (2018年7月22日 23時) (レス) id: 9b8c9f802a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キリカゲ | 作成日時：2018年7月22日 23時
