ep.29 ページ29
ーーママの呼び出しがあった日から、もう二日が経った。
私たち最年長組は、今日もママのお手伝いに明け暮れている。
今日で「三日目」
「ママのお手伝い」は食糧庫の整理に、空き部屋の掃除、予備リネンの点検など…
どれも、急を要さない「どうでもいい仕事」ばかり。
「ああー！！遊びてえーー！！」
ねえ、なんで俺らだけ！？なんかの罰ゲーム！？と掃除中にドンが叫ぶ。
ここ数日、お手伝いのせいで遊べていないため、もう限界のようだった。
『あはは…』
…ううーん、これって私たちが疑われているせいなんだよね。
良心が痛むが、こんなことドンとギルダには言えないので
ごめんね、と心の中で謝っておく。
ーー思い返すのは、初日に二人と話したこと
『まずいよ！疑われてるってことだよね！？』
脱獄計画を進めるには、ただでさえ時間に余裕がない。
発信器のことだって、どこにあるのか、また
どうすれば無効化できるのか、糸口すら掴めていない。
それなのに、ママの策略によって足踏みせざるを得なくなった。
どうしよう！！と騒ぐ私に対して、ノーマンとレイは至って冷静だった。
「落ち着けって。敵の立場で考えてみ？」
『…敵の立場？』
レイが言うには、
どの子供にも反応がないのであれば、
私たち「年長者」が疑われるのは当然のことだと。
そして、逆に考えれば
あの日、門へと行った「二人」の断定
それはまだ、できていないだろうと言うこと。
『……そっか。そうだよね！』
「うん。だから、用心するに越したことはないけど」
「大丈夫だ。まだ何も掴まれてはいない」
ノーマンは自信たっぷりに微笑んだ。
ーーだから、今大事なことは
ボロを出さないこと。
「戦略」
「観察」
「分析」
「敵の策を読む」
私にはないその力を、二人は持っている。
ーー私も、早く追いつきたい
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名無し(プロフ) - やばい！面白すぎてやばい！一気読みして来ました！完結しているのが残念でしたが凄く良い作品でした！ (2021年6月13日 15時) (
レス) id: cfb7b828ee (このIDを非表示/違反報告)
緑豆太 - ママアアアアア (2019年4月15日 22時) (レス) id: 92e40b26df (このIDを非表示/違反報告)
羽毛ふぇると - 給料日の回のマッマめっちゃかわよい....尊き...いっぱいちゅきぃ... (2019年4月13日 2時) (レス) id: 6073aafc50 (このIDを非表示/違反報告)
左京 - めっちゃ好きです！まさか先生とは！今までにない設定なので楽しんで読めます！更新頑張ってください！ (2019年4月5日 19時) (レス) id: d703cd32c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：woof x他2人 | 作成日時：2019年4月4日 3時
