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バタバタとこちらに走ってくる音が聞こえて、俺は思い出したかのように顔を上げた。
ラウ「せんせっ！あべちゃんせんせっ、、こっち！！！」
日が沈みそうな夕方の空、雪雲のせいで太陽の光などどこにもないはずなのに俺にはその人が何故か輝いて見えた。
地獄の中に現れた、救世主の天使さまのようにフワフワしているその男性は、小さい子に腕を引かれてやって来た。
先程、俺を見て笑っていたタンポポ色の傘の少年が自分の担任の先生を連れて来たのだ。
その子は身長差のある人間の腕を引っ張り、犬と俺の傍に駆け寄って来た。
ラウ「さっき、この子がおにーさんのカギを飲み込んじゃったの！！」
黄色い傘を道に放り投げて、身振り手振り必死に説明するその子の頭に雪が落ち、少しずつ濡れていく。
【あべちゃん先生】と呼ばれた男性は濡れてしまった少年の頭を撫でながら、「ラウール、説明ありがとね？」とにこやかに微笑んだ。
男性にしては少し高く聞こえるその声は、温かで柔らかな落ち着くような声だった。
彼はしゃがみこんで犬の様子を慣れた手つきで注意深く観察する。
会ったばかりの人に犬が既に懐いて彼の胸に飛びつきそうになっている。
亮平「唾液の量が多いな。今は平気そうだけど、もう少ししたら他の症状も出て来そう。飲み込んだのは鍵なんだよね？」
蓮「……はい、」
亮平「どのくらいの大きさでどんな形状？」
蓮「……こ、このくらい？」
俺は鍵の形と大きさを思い出しながら、指で大きさと形を表現する。
犬が誤飲した俺の家の鍵はやはり通常よりもかなり大きめで深刻な状況らしく、男性は形の良いキリッとした眉を顰めた。
亮平「早くこの子を動物病院に連れて行こう。俺の車に運ぶから手伝ってもらえる？」
男性は犬の背を宥めるように優しく優しく撫でて立ち上がり、俺にそう言った。
俺たちは、このバカでかい大型犬を二人がかりで担ぎ上げて、動物病院へと車を走らせた。
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桜桃(プロフ) - 雛さん» うんっ！頑張ろ〜٩(๑❛ᴗ❛๑)۶ (2021年9月19日 23時) (
レス) id: 6b6429c2bb (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - 桜桃さん» はーい！お互いに頑張ろっ！ (2021年9月19日 23時) (レス) id: 49eb3e1d4b (このIDを非表示/違反報告)
桜桃(プロフ) - 雛さん» こちらこそありがとう〜！次の更新もお楽しみに〜^ - ^また思いついた時に「パパぱん」のコメ欄によろしくね〜 (2021年9月19日 22時) (レス) id: 6b6429c2bb (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - 桜桃さん» パパは、パン屋さんっ！次の更新、楽しみにしてます！あと、この間はリクエスト答えてくれてありがとう！ (2021年9月19日 22時) (レス) id: 49eb3e1d4b (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - 桜桃さん» ありがとー！これからも頑張る！ (2021年9月19日 22時) (レス) id: 49eb3e1d4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雛
| 作成日時：2021年9月14日 22時
