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亮平が車に俺を乗せて向かったのは、テッペンが白く染まり、ぼんやりとした霧のベールを纏った大きな山が聳える町だった。
車窓を流れる景色はこれといって変わったところはなく、山以外は至って普通の住宅街である。
通学路の看板があるだけで近くに大きなショッピングモールや駅などの施設もなく、俺たちがショッピングに出かけている可能性は消えつつある。
特に面白みのないドライブに眠気を覚えた俺は大きな欠伸をして数度瞬きする。
目尻から涙が零れたのでそれを人差し指で拭うと、俺の様子を見兼ねた亮平が声を掛けてきた。
亮平「あともう少しで着くよ。」
亮平の声は俺には透き通って良く聞こえる。
エンジン音や走行音で車内が煩くても彼の声ははっきりと聞こえた。
俺は彼の特徴的な声が結構好きだ。
ポップコーンが弾けるような軽快な笑い声もホットミルクにブラックチョコレートを溶かしたような優しくて案外低い地声も魅力的で心地いいし声が彼の意思とは関係なく裏返るのも、可愛いご愛嬌である。
100人中99人が彼の声が聞き取りずらいと言ったとしても、俺だけは彼の声が好きで有り続ける自信がある。
蓮「どこに行くんです？」
亮平「教室。着いたら分かるよ。」
亮平はそう言って機嫌良さそうに笑う。
どうやらこれから先は秘密のようなので、これ以上の詮索は無意味だと悟り、俺は大人しく目を閉じた。
何処に行こうが俺は彼の意志には逆らえない。
亮平の好意で俺は生きながらえていると言っても過言ではないからたとえ目的地が山の奥で、彼が突然「野宿しよう！」と言い出したとしても、この一週間タダ飯を食べさせてもらっている俺は「はい分かりました」と彼のために木の枝を拾い集め、火を起こし、川で魚を釣ってくるしかないのだ。
でもこの人、好き嫌いしっかり有るんだよな。
俺は車体の揺れに身を任せながら、そんなことを考える。
蓮「あなたってキノコとかイノシシって食べれます？」
亮平「何さ急に。蓮こそ、イノシシ食べたいの？」
亮平は目を丸くしてパチパチと瞬きした。
上に持ち上がった眉毛がピクピクしているのが面白い。
亮平は決して一般的にいうイケメンだとか、美人と言われるような顔立ちはしていないが、肌は女の子のよりももっと透けるように綺麗で、重たい二重やぷっくりとしている割に薄めの唇も色っぽい。
やっぱり世で言う所の「あざと可愛い」という部類に分類されるのかだろうか。
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桜桃(プロフ) - 雛さん» うんっ！頑張ろ〜٩(๑❛ᴗ❛๑)۶ (2021年9月19日 23時) (
レス) id: 6b6429c2bb (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - 桜桃さん» はーい！お互いに頑張ろっ！ (2021年9月19日 23時) (レス) id: 49eb3e1d4b (このIDを非表示/違反報告)
桜桃(プロフ) - 雛さん» こちらこそありがとう〜！次の更新もお楽しみに〜^ - ^また思いついた時に「パパぱん」のコメ欄によろしくね〜 (2021年9月19日 22時) (レス) id: 6b6429c2bb (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - 桜桃さん» パパは、パン屋さんっ！次の更新、楽しみにしてます！あと、この間はリクエスト答えてくれてありがとう！ (2021年9月19日 22時) (レス) id: 49eb3e1d4b (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - 桜桃さん» ありがとー！これからも頑張る！ (2021年9月19日 22時) (レス) id: 49eb3e1d4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雛
| 作成日時：2021年9月14日 22時
