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俺のことを家から追い出した義兄弟、佐久間大介は口いっぱいに頬張っていたバナナを勢いよく吹き出し咳き込んだ。
飛んできたバナナの破片に俺は思わず顔を顰める。
間一髪で避けたそれはテーブルに落ちた。
大介「ぶほっ！！！！！……はっ！？マジで？今お前その人の家に居候してるの？」
蓮「ちょっと！！！汚いよ？」
大介「げほっ、、、ごめんごめんいやぁ、驚いたもんだから。許してよ。ね？」
兄さんはおざなりに謝り、吐き出したそれをウエットティッシュで拭う。
丸められたそれは慣れた手つきでペイッと放られ、ゆるやかな曲線を描いてソファーの傍に置かれたくず入れの中にすっぽりと入った。
俺は居心地の悪さを打ち消すためにお茶請けのアラレを口に放り込み、油で汚れた指を舐めながら見慣れているけど見慣れない部屋を見渡す。
コーヒーと新品のカーテンの匂いが混じったような独特の匂いが部屋に充満している。
まさか、家具や調理用品まで全部新調しているだなんて、そんなの聞いていなかった。
蓮「涼太さんは？仕事？」
大介「いや、今買い物に行ってるんだ。今日は涼太も休みなんだってさ！」
蓮「……ごめんね、そんな日にお邪魔して。」
大介「いいんだよ、別にさ。気にしてないし。」
兄さんは机の上でへしゃげていたバナナの皮を指でつまみ上げてぶらぶらと揺らす。
特に意味はなさそうだが、彼はそれを興味深そうに眺めて一人で笑った。
大介「いやーそれにしても、まさか家を出たその日に寄生先を見つけるなんてね？蓮もさ、中々しぶといよね。」
兄さんは他人事のように朗らかに言い放った。
俺は兄さんの言葉にむっとしたが、言いたいことを色々飲み込んで、「誉め言葉として受け取っとくよ」と返した。
兄さんはそんな俺の様子を笑い、「まあまあ怒んないでよ」と肩に腕を置く。
兄さんの腕の重さや体温を感じて、俺は息を止めた。
俺は、無償で俺を愛してくれた優しい兄さんが好き”だった”のだ。
血の繋がった義兄弟である以上、その気持ちを伝えようと思ったことは無かったが、きっと兄さんの一番も自分だと思っていた。
それは、俺の勝手なエゴに過ぎなかったのだろうか……
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桜桃(プロフ) - 雛さん» うんっ！頑張ろ〜٩(๑❛ᴗ❛๑)۶ (2021年9月19日 23時) (
レス) id: 6b6429c2bb (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - 桜桃さん» はーい！お互いに頑張ろっ！ (2021年9月19日 23時) (レス) id: 49eb3e1d4b (このIDを非表示/違反報告)
桜桃(プロフ) - 雛さん» こちらこそありがとう〜！次の更新もお楽しみに〜^ - ^また思いついた時に「パパぱん」のコメ欄によろしくね〜 (2021年9月19日 22時) (レス) id: 6b6429c2bb (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - 桜桃さん» パパは、パン屋さんっ！次の更新、楽しみにしてます！あと、この間はリクエスト答えてくれてありがとう！ (2021年9月19日 22時) (レス) id: 49eb3e1d4b (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - 桜桃さん» ありがとー！これからも頑張る！ (2021年9月19日 22時) (レス) id: 49eb3e1d4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雛
| 作成日時：2021年9月14日 22時
