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ふと目を覚ますと、いつも自分が使っている客室の天井ではない天井が目に飛び込んできた。


カーテンの隙間から差し込んだ日の光に思わず目を細める。


昨日、亮平の部屋で彼の看病をしているうちにいつの間にか彼のベットの上で寝てしまっていたようだった。


横を見ると、昨日よりは幾分か顔色がよくなったように見える亮平。


そんな彼を見てホッとする。


横に寝る亮平を起こさないようにゆっくりとベットから這い出して冷たい廊下のフローリングを素足で滑りながら歩く。


これを言うと変わってるって言われるけど俺はこの時の足元から体が冷えて目が覚めていく感じが好きだった。


この時だけは、自分が自分らしく居られる気がする。


まどろみの中、冷たい脚の感覚で覚醒していく意識。


意識が覚醒しきってしまうと、そこはもうひんやりで目が覚めて気持ちがいい、から一気に寒いだけになってしまう。


リビングに入ると、一番初めにキッチンに行って俺は亮平と一緒に電気屋に買いに行ったドリップ式のミル付きコーヒーメーカーにコーヒー豆を入れ、タンクに軟水のミネラルウォーターをセットする。


抽出されたコーヒーをグラスに注いで、そこに大量の氷を投入して人差し指でコーヒーと氷を混ぜれば、特製ドリップコーヒーの完成だ。


出来立てのコーヒーを片手にリビングのテレビをつけて何となくいつも見ているニュースをソファーに座って眺める。


それが俺の毎朝のルーティーンだ。


正確に言うと、このルーティーンは”俺の”では無く”兄さんの”ルーティーンだった。


兄さんは苦いものが嫌いで、コーヒーなんて飲めない癖に、なぜか毎朝2人分のコーヒーを淹れてテーブルに持ってくる。


その癖が、いつしか俺の癖になった。


そして今、亮平の癖になりつつある、ということなのだ。


何となくソファーに腰かけてニュースを見ながら、淹れたてのコーヒーを啜り、先日亮平が仕事帰りに買ってきてくれた、俺の大好きなポップコーンを齧りながら彼が起きてくるのをただ待つ。

100雛だより(お話じゃなくてごめんなさいっ!!)→←98(大介Side)



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(プロフ) - まりなさん» お返事遅くなり、申し訳ありません(汗)コメントありがとうございます!本編が終わってからになりますが、リクエスト書かせていただきます。こちらこそ、これからも末永くご愛読のほど宜しくお願い致します。 (2022年1月25日 20時) (レス) id: 9f89b51e27 (このIDを非表示/違反報告)
まりな - 初めまして、雛さんの作品をいつも楽しみに読んでいます!リクエストなのですが、このお話の中に出てくる登場人物の過去編や未来編、だてさくメイン編も読んでみたいです!宜しければ書いてくださると嬉しいです! (2022年1月22日 13時) (レス) id: 4c6ff4de06 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年9月19日 20時

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