91(大介Side) ページ41
お昼を食べて、やっぱり昼寝することにした俺は、ドアをノックする音で目が覚めた。
眠気まなこで唸りながら返事すると、ガチャリと扉が開き、涼太が入ってくる。
涼太「あの、お酒飲みに行きませんか？」
何をするにしてもいつも声を掛けるのは俺からで、常に受け身だった涼太が誘ってくるのは珍しかった。
お天気が良いのに雨が降るくらいの確率で珍しい。
驚きで眠気が吹っ飛び、俺は慌てて起き上がる。
大介「ど、どうしたの、狐でも嫁入りしたの？」
普段は一人でフラッと出かけていくくせに、今日は何か彼の中で心境の変化でもあったのだろうか。
涼太「別に、たまにはあなたと飲んでみたいと思っただけです。あなたも、お酒好きでしょ？たまには付き合ってくださいよ。」
涼太はそう言って、口の端をクッと上げた。
実のところ、お酒はそんなに強くはなかったが、彼が誘ってくれたのだからたまには良いかもしれない。
大介「良いけど……？」
内心、やった！涼太が俺を誘ってくれるなんてっ！神様、これは俺が日頃善い行いをしていることへのご褒美ですか？それとも都合のいい夢ですか？なんて思いつつ準備を進める。
仕方ないな、という顔を装いながらも、俺の心の中ではリオのカーニバル並みに激しいパレードが開催されていた。
心の中に住んでいる幾人もの天使が背中についた豪華絢爛な虹色の羽をワサワサとはためかせ、舞い踊っている。
念を唱えるように、数人の冷静な天使が「おちつけ、おちつけ」と仲間を宥めようとするが、既に彼らは嬉しさに目が眩んで我を失っており、一心不乱に踊り続けた。
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雛(プロフ) - まりなさん» お返事遅くなり、申し訳ありません(汗)コメントありがとうございます！本編が終わってからになりますが、リクエスト書かせていただきます。こちらこそ、これからも末永くご愛読のほど宜しくお願い致します。 (2022年1月25日 20時) (
レス) id: 9f89b51e27 (このIDを非表示/違反報告)
まりな - 初めまして、雛さんの作品をいつも楽しみに読んでいます！リクエストなのですが、このお話の中に出てくる登場人物の過去編や未来編、だてさくメイン編も読んでみたいです！宜しければ書いてくださると嬉しいです！ (2022年1月22日 13時) (レス) id: 4c6ff4de06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雛
| 作成日時：2021年9月19日 20時
