90(大介Side) ページ40
キッチンから涼太の声が聞こえ、俺はすぐに返事する。
テーブルの上はテレビのリモコンや読みかけの雑誌、買ってきたお菓子などが乱雑に埋め尽くしていたが、それを適当に床に落とし、除菌シートでササッと拭く。
俺も涼太も大雑把な性格なので、これくらい拭いておけば問題ない。
蓮だったら「もっとちゃんとしてっ!」って言って怒ったかもなぁ。
大介「わあ、これでもかってくらいネギが掛かってる!」
涼太「その方がうまいですから。何飲みます?」
大介「俺は水でいいよ、自分で持ってくる。」
涼太「あーもう、良いですから。座っててください。」
そう言って涼太は二人分のグラスと2リットルのペットボトルを抱えて、俺の向かい側に座る。
俺のグラスにトポトポと水を注いでくれる姿は甲斐甲斐しく、まるでギリシャ神話に出てくる美少年ガニメデのようである。
いつ見ても、カッコイイこの人と結婚したい。
そう、素直に思える。
内心デレデレしながら、俺は表情だけはまともで頼りになる年上の顔をして、涼太にお礼を言った。
その時、ちょっとだけ。
ほんの少しだけ……
心が痛んだのは、見なかったことにした。
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雛(プロフ) - まりなさん» お返事遅くなり、申し訳ありません(汗)コメントありがとうございます!本編が終わってからになりますが、リクエスト書かせていただきます。こちらこそ、これからも末永くご愛読のほど宜しくお願い致します。 (2022年1月25日 20時) (レス) id: 9f89b51e27 (このIDを非表示/違反報告)
まりな - 初めまして、雛さんの作品をいつも楽しみに読んでいます!リクエストなのですが、このお話の中に出てくる登場人物の過去編や未来編、だてさくメイン編も読んでみたいです!宜しければ書いてくださると嬉しいです! (2022年1月22日 13時) (レス) id: 4c6ff4de06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雛 | 作成日時:2021年9月19日 20時