84(亮平Side) ページ34
俺が何とかコップの水を全て飲み込むと、蓮は「えらいえらい」と俺の頭を撫で、再び寝かせてくれた。
彼の態度はまるで子供相手にするそれだ。
俺は馬鹿にされているようで少しムッとしたが、甘えたい気分だったので指摘はしなかった。
亮平「今って何時？」
蓮「今は深夜の2時です。変な時間に起きちゃいましたね。しんどくないですか？」
亮平「頭が痛い……全身だるいし……」
俺は他の人に比べて喉が弱く、痛めるとすぐに風邪をひいてしまう体質だが、こんなにも辛く、苦しいのは久しぶりだ。
自力で起き上がれないほどの体調不良は一体何年ぶりだろうか。
亮平「ごめんね、迷惑かけちゃって。」
蓮「良いですよ。迷惑なんて思ってませんから。」
蓮はそう言ってぎこちなく口角を上げる。
その様子は何だか気まずそうだった。
それもその筈、彼はついに俺が同性愛者であることを知ってしまったのである。
どんなに優しく寛容な人でも、簡単には飲み込めないことであることを俺はよく理解していた。
今までカミングアウトして俺の元から去っていった人間は両手でもってしても数えきれない。
蓮「それより、いつから体調悪かったんですか？こんなになるまで我慢するなんて感心しませんね？」
蓮の言葉を聞いて、俺は記憶を思い起こしてみる。
確か、朝から何か体が熱いな、とは感じていた。
でも誰もまさか風邪を引いていて、倒れるまで酷くなるとは思いもしないじゃないか。
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雛(プロフ) - まりなさん» お返事遅くなり、申し訳ありません(汗)コメントありがとうございます！本編が終わってからになりますが、リクエスト書かせていただきます。こちらこそ、これからも末永くご愛読のほど宜しくお願い致します。 (2022年1月25日 20時) (
レス) id: 9f89b51e27 (このIDを非表示/違反報告)
まりな - 初めまして、雛さんの作品をいつも楽しみに読んでいます！リクエストなのですが、このお話の中に出てくる登場人物の過去編や未来編、だてさくメイン編も読んでみたいです！宜しければ書いてくださると嬉しいです！ (2022年1月22日 13時) (レス) id: 4c6ff4de06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雛
| 作成日時：2021年9月19日 20時
