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俺がそれを直そうと手を伸ばすと、亮平に強引に腕を引かれ、瞬く間に彼に押し倒されていた。
回転した視界には力なく笑う亮平が居た。
俺の顔を見下ろして、亮平はスッと目を細める。
同じ男とは思えない程、彼は妖艶で美しかった。
俺は口の中で溢れる唾をごくりと飲み込む。
亮平「俺はね、一人が嫌なんだ。捨てられるのも怖い……」
そう言って亮平はそっと俺の胸板に顔を埋めた。
温かい小さな君が俺の身体を覆う。
亮平「一人が怖い。そう思うと息が出来ないの……」
彼は凍える子犬のように小さく震えている。
俺が背中を撫でると、ホッとしたのか体のこわばりが少し弱まった気がした。
亮平「お前が就職しちゃったら、一人で生きていけるだけのお金が手に入ってさ、そしたら俺の家から出てっちゃうでしょ？そしたら俺また捨てられて一人ぼっちになっちゃうじゃん。」
蓮「いずれはそうなります。でも、俺はあなたを捨てたりなんかしない。」
俺が彼の話に相槌を打つと、思い切り胸板を殴られた。
骨が軋むような鈍い音が聞こえた気がする。
蓮「いってぇ！！！」
亮平「バカ！！ここは嘘でも『俺はヒョンを置いてったりしませんよ』何て言っちゃダメでしょぉ？！」
蓮「泣いてるくせに注文が多いですね？」
亮平「……うるさいっ」
亮平はズズッと鼻を啜る。
亮平「そんなこと言っといて我が儘かもしれないけどさっ、俺を一人にしないでっ、置いていかないでよっ！！」
亮平はそう叫んだ。
彼の声は、さらに悲壮感を増していた。
泣いて真っ赤に腫れた二重の目がジッとこちらを見つめてくる。
涙に濡れてグチャグチャになった亮平の顔は正直言って不細工だった。
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雛(プロフ) - まりなさん» お返事遅くなり、申し訳ありません(汗)コメントありがとうございます！本編が終わってからになりますが、リクエスト書かせていただきます。こちらこそ、これからも末永くご愛読のほど宜しくお願い致します。 (2022年1月25日 20時) (
レス) id: 9f89b51e27 (このIDを非表示/違反報告)
まりな - 初めまして、雛さんの作品をいつも楽しみに読んでいます！リクエストなのですが、このお話の中に出てくる登場人物の過去編や未来編、だてさくメイン編も読んでみたいです！宜しければ書いてくださると嬉しいです！ (2022年1月22日 13時) (レス) id: 4c6ff4de06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雛
| 作成日時：2021年9月19日 20時
