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5話 ページ6

「……暇……、どっか行こ……」

昼休み。
教室の生徒達は、食堂に行ったり屋上に行ったり。友達同士でお昼ご飯を食べたりしている。
俺は寝たフリでもして過ごそうかと考えていたのだが。
……話が先程の清水さんに移ってしまった。
だから俺は逃げるように教室を出たのだった。

「……屋上行こ……」

只今の天気は曇り。
晴れの日は人気の屋上だが、曇りの日にわざわざ屋上に行く人も居ないだろう。
それに、少し冷えた空気の方が眠りやすいかもしれない。
屋上へ続く階段。たまに不良がたむろしてたりするが、今日はそんなこと無いようだ。

「……昼寝……」

昼休みが終わるまで。……いや、5限目まで眠ってしまおうか。
そんな事を考えながら扉を開ける。

「……あれ、天戒? 」
「天戒君……? 」

2つの声が聞こえた。
顔を上げると、日向君と清水さん。
……後、バレー部の人達?

「天戒、何で此処に居るんだ? 」
「……教室……居たくなかった……」

ポツリ。声を漏らす。
日向君は、悪いこと聞いたみたいに少し視線をずらした。

「……き、潔子さん。そいつは何なんですか!? 」
「そうですよ!! こいつは潔子さんの何なんですか!? 」

ガタ,と坊主の人と背の低い人が立ち上がる。……俺が言うな、って話だけどね。
清水さんは2人を冷たい目で見て、俺の腕をとった。

「「〜〜〜ッ!? 」」

2人から声にならない声が。
風にのって、甘い香りが鼻孔を擽る。胸が少し高鳴った。

「……友達。……かな? 」

清水さんはそう言った後、口元に薄く笑みを浮かべた。
その後ろから、1筋の光が差して清水さんの姿を照らす。

「美しいな、ノヤっさん」
「あぁ、そうだな龍」

今にも拝み出しそうな2人はスルーの方向で良いのかな。
……拝みたくなる気持ちも、何となく分かるんだけど。

「……あ、俺……向こうに、居るんで……気にせずどうぞ……」

そう言ってバレー部が居た方と反対側へ。
屋根つきの場所があったのでそこに踞った。
先程まで暗かった空は、いつの間にか太陽が顔を覗かせていた。
ポカポカ陽気。とまではいかないが、少し暖かい空気にうとうと微睡んでしまう。
気付くと夢の世界へ旅立っていた。




『よーし皆ぁ!! 今日も僕が居る限り負けることはないから、りらっくすしてこぉ!! 』
『Aのその楽観思考が羨ましいわ』
『えぇ? だってホントの事でしょ? 』

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紅雄 - めっちゃ良きです!!!これからもがんばってください! (2019年9月18日 18時) (レス) id: 64fc749647 (このIDを非表示/違反報告)
卯月葵(プロフ) - 面白いです!これからも更新頑張って下さい! (2019年6月25日 17時) (レス) id: 3411144c18 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:無音響 | 作成日時:2019年6月14日 20時

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