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咲紀がいるという廃ビル。
私はゴクリと唾を飲み込み、震える足を懸命に動かしながら3階へ向かった。
ドアを開けるとすぐに咲紀が見えた。
「咲紀、！」
咲「来てくれたんだ。」
そう言って彼女は柔らかく笑う。
「どうしたの？大丈夫？ケガとか、」
咲「ううん。そんなんじゃないから。」
「え、だって助けてって。」
咲「.......なんかさぁ、いいヤツいない？って頼まれちゃって。」
「どういう、こと、？」
咲「素人モノの撮影だっていうからあんたならピッタリだと思ってさ。実際に身体売ってたわけだし。」
「っ、何言って、」
突然現れた男たちに囚われてしまう。
「っ！、ヤダ！離して、！」
複数のカメラと、衣服を纏っていない男性が数名。
突然現れたかと思えば、嫌がる私の顔を舐め回すように撮影していく。
『いいねぇ、こういう嫌がるのを無理矢理って結構マニアなやついんのよ。』
カメラの近くで腕を組みながらニヤリと不気味に笑う髭面の男。
咲紀はその男に呼ばれて近くまで駆け寄った。
『咲紀ちゃーん、いいの連れてきてくれたじゃーん！』
咲「でしょ？結構いい身体してんのよコイツ。」
そう言って嘲るように笑う。
『じゃあやっちゃって〜』
男の合図と共に、身に纏っていた衣服を脱がされ台のようなものに身体が固定されていく。
「イヤっ、やめて、！」
その願いも虚しく、私はそこにいた男たちにまわされ、カメラで撮られ続けた。
咲紀は汚い物にまみれた私を見ながら、お前、結構いいカネになったわ。と言ってゲラゲラと笑いながら部屋を出ていった。
私、売られたんだ、
遠くなる意識の中残った感情は、絶望のみだった。
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cleam(プロフ) - ayuさん» コメントありがとうございます。この物語の中のフレーズではありますが、少しでもayu様の心を軽くする為の手助けになっていたのなら嬉しく思います。これからも色んな作品をお届けできるように頑張ります！あまりご無理なさらないよう、お気をつけくださいね。 (2020年10月18日 0時) (
レス) id: d9a9e1fa04 (このIDを非表示/違反報告)
ayu(プロフ) - コメント失礼します。最近SnowManのファンになったばっかりなので色々な小説を読ませてもらってますが、自分と重なる小説を見つける事が出来て良かったです。私自身も、自傷行為をしてしまうので、優しく声をかけてくれる舘様とか亮平君とかが嬉しかったです！ (2020年10月17日 21時) (レス) id: b483153136 (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - 雪の王子様さん» コメントありがとうございます。お辛い経験をされていたのですね。この作品を読んだことによって少しでも気が紛れる時間を作れたならとても光栄に思います。あまりご無理なさらず、ご自愛くださいね！これからも息抜きになるような作品を届けられるように頑張ります！ (2020年10月9日 19時) (レス) id: d9a9e1fa04 (このIDを非表示/違反報告)
雪の王子様 - コメント失礼します。命について考えさせられる作品でした。私自身もつらい経験があったのですがこのお話に気持ちが少し楽になりました。素敵なお話ありがとうございました。 (2020年10月9日 16時) (レス) id: aef40a82b9 (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - きょへすのさん» コメントありがとうございます！賛否の分かれる展開だと分かっていながら、不安は募るばかりだったのでそう言ってもらえて安心しました。最後までお読みいただき、ありがとうございました！ (2020年9月15日 9時) (レス) id: d9a9e1fa04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cleam
| 作成日時：2020年9月4日 0時
