38話 ページ38
gr‐side
「さぁ諸君。戦争をしよう。」
自身の耳にかけた無線に向かってそう伝える。
よっしゃいくぜ！！とコネシマの馬鹿でかい声が響く。
あいつうるせぇな。と多少イラつきながらも
作戦総司令部の椅子に掛けて足を組みながら相手の動きを予想する。
特攻としてコネシマが右ルートから攻める。
反対側からは大先生とシャオロンが前衛・後衛と2人1組で様子を見ながら攻める予定だ。
久しぶりの戦争に胸の高揚感が止まらなかった。
それにこの戦争に勝てばやっとあいつを抱きしめられるんだ。
戦争はこちらの作戦通りに進んでおり、シャオロンたちの部隊が敵部隊にぶつかるところまで進んだ、はずだった。
「グルッペン！！！前方に女の子がおんねんけど！どうすればええの！！？」
無線から聞こえたのはシャオロンの焦った声だった。…女の子？
戦争をしているのは街や村の近くではないし、少女がいるというのはこの戦場において違和感でしかなかった。
「えぇ…俺保護しにいこか？シャオちゃん足止めんほうがええやろ？」
頭の中で引っかかった違和感に気を取られ、大先生からの質問が頭に入らなかった。
なぜ、少女が…ーー？
突然頭の中でAの存在を思い出した。
「！！シャオロン！止まれ！その少女の近くには行くな！！！！！！」
その瞬間、シャオロンと繋がっていた無線から大きな爆発音が聞こえる。
あぁ、そうか。この戦争、〇〇国は持久戦ではなくさっさとケリをつけるつもりだ。と理解をした。
あいつらは魔女を使ったのだ。
胸糞悪いことをしやがって…！と握りしめた拳を思い切り机にぶつける。
「全軍に次ぐ、今回の戦争は魔女を相手国は使って来るようだ。これから作戦を立て直す。それまでは各自待機しろ。大先生はシャオロンと合流して状況を報告。…ゾムお前だけはそのまま作戦通り動け。」
了解。と短く聞こえた大先生とゾムの声を確認して目の前の地図に目を向ける。
相手の国はよりにもよって俺との戦争の時に魔女を使いやがった。
「ぐちゃぐちゃになるまでぶっ潰してやる。」
俺の脳裏に居たのは、昔自分の力に怯えていたAの姿だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 887人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リンク(プロフ) - シケ様 感想ありがとうございます。面白いと感じて頂けて幸いです。今後ともよろしくお願いいたします。 (2019年1月12日 19時) (
レス) id: 85cd1761d7 (このIDを非表示/違反報告)
リンク(プロフ) - うぃ様 こんにちは。お褒めの言葉ありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。 (2019年1月12日 19時) (レス) id: 85cd1761d7 (このIDを非表示/違反報告)
リンク(プロフ) - おじゅん様 初めまして。更新が遅くなってしまい申し訳ございません。たくさんの嬉しいお言葉ありがとうございます。これからも変則的ではありますが更新してまいります。どうぞよろしくお願い致します。 (2019年1月12日 19時) (レス) id: 85cd1761d7 (このIDを非表示/違反報告)
シケ - ちょー面白いです！続き待っております(｡･ω･｡) (2018年10月14日 17時) (レス) id: cfbdc17c2a (このIDを非表示/違反報告)
うぃ - ちわぁっす！おもしろいですね！続き待ってます！ (2018年8月31日 19時) (レス) id: de93f0d8c4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：リンク | 作成日時：2018年6月18日 16時
