18話 ページ18
‐‐side
仲間の一人と通信が取れなくなって2日が過ぎた。
いつもならからかうような声が聞こえてくる無線には何も声が聞こえてこず、ドクドクと心臓の嫌な音がした。
あいつは俺たちの中でも随一の戦闘のプロだ。それは仲間全員が認めている。
だから大丈夫だろう。そう思う心と、もしかしたら…と考えてしまう心がせめぎあっていた。
自分の視界にはたくさんのモニターや情報が出ており、どこかであいつの情報を掴めないものかと手を忙しく動かした。
そんな時だ、鳴らなかった無線が鳴った。
「！、ゾム！お前今どこにおんねん！無事なんか！？」
相手が探していたやつなのか、そんな確認をせずに焦って問いかける。
「お〜ちゃんと直ったわ。ロボロ声でかいんやけど。」
俺たちの気持ちは露知らず、無線の向こうからはいつものような声でゾムの声が聞こえた。
肩に張っていた緊張をとくように、ハァ〜とながくため息を吐く。
「声でかいちゃうわ！今まで何の報告もせず何してたん！？こっちがどんだけ心配したかと」
俺の説教を無線の向こうで聞いているであろうゾムは「はいはい」と適当に聞き流していた。
「まぁ、でも良かったわ。トントンたちには俺が報告しとく。」
俺のその言葉に「ありがとう」と言ってきたゾムに俺が驚いた。
いや、別にお礼くらい言われたことある…いやこいつからは絶対にないわ。
少しだけ柔らかい雰囲気になった気がしたゾムにいつ帰るのかと問いかける。
「帰らな、あかんよな？」
さっきいわれたお礼よりも驚いてしまい、へ？と情けない声をあげてしまう。
こいつ今なんて言うた？
「あったりまえやろ！みんな待ってんねんで！」
俺の言葉にやっぱりそうやろうな。と返してきたゾムにやはり何かを感じる。
「なら明後日の朝には国に向けて出発するわ。あとさ、ロボロ」
「なんや？」
「俺らの仲間がもう一人増えたら受け入れてくれる？」
酷く不安そうにそう投げかけてきたゾムは小さい子供みたいで少しおかしかった。
「他の奴らはわからへんけど、俺は受け入れると思うで。お前が認めた奴なら。」
俺の言葉を聞いたゾムは満足そうにククっと笑い、また連絡するといって無線が切れた。
さぁて、俺はこれからトントンたちにゾムの報告をして…そのあとは
もしかしたら増えるかもしれない仲間のために色違いの無線でも用意しておこうかな。
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リンク(プロフ) - シケ様 感想ありがとうございます。面白いと感じて頂けて幸いです。今後ともよろしくお願いいたします。 (2019年1月12日 19時) (
レス) id: 85cd1761d7 (このIDを非表示/違反報告)
リンク(プロフ) - うぃ様 こんにちは。お褒めの言葉ありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。 (2019年1月12日 19時) (レス) id: 85cd1761d7 (このIDを非表示/違反報告)
リンク(プロフ) - おじゅん様 初めまして。更新が遅くなってしまい申し訳ございません。たくさんの嬉しいお言葉ありがとうございます。これからも変則的ではありますが更新してまいります。どうぞよろしくお願い致します。 (2019年1月12日 19時) (レス) id: 85cd1761d7 (このIDを非表示/違反報告)
シケ - ちょー面白いです！続き待っております(｡･ω･｡) (2018年10月14日 17時) (レス) id: cfbdc17c2a (このIDを非表示/違反報告)
うぃ - ちわぁっす！おもしろいですね！続き待ってます！ (2018年8月31日 19時) (レス) id: de93f0d8c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リンク | 作成日時：2018年6月18日 16時
