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今気づいたけど佐久間さんのグラスの中身はオレンジジュース？
お酒呑めないのかな？
「私は自分の意見を伝えるのが苦手で、だから決めてもらうのはそんなに苦ではなかったんです」
「…そっかぁ。それじゃあ、このまま僕と結婚ってなっても良いの？」
グラスを置いて、真剣な眼差しが私を捕らえる。
口角は上がっているのに、瞳が笑ってない。
きっと佐久間さんは納得してないんだろうなこの話に。
断れるなら断ってくれたらいい。
「両親が決めたことなら受け入れます」
「ふうん」
多分呆れられたかな。
自分の意思のない子だなって。
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一時間半程の食事会を終えて、レストランの外へ出れば迎えの車が待っていた。
うーんと伸びをする佐久間さん。
「うにゃあー！肩凝ったなー！」
「………」
「にひひっ、これでもずっと緊張してたんだからね？」
へらっと緊張感の解けた笑みを浮かべて車の側まで並んで進めば、運転手さんにまで律儀に頭を下げている。
「それじゃあ、また」
「はい、また」
パタンと閉じたドアの向こうで、ひらひらと手を振る彼が私の将来の旦那さまになる。
そんな想像まったくできないけど。
発進した車の後部座席からちょっとだけ佐久間さんを見てみると、既に手を振るのをやめてスラックスのポケットに両手を入れて空を眺めていた。
ふと思った。
きっとあれが本当の彼の姿なのかなって。
ずっと背筋を伸ばしニコニコと微笑み大人の余裕を見せるそれよりも、ああしてダラりと砕けた感じの方が似合うなって思った。
ビシッとジャケットを着込み、スラッと優雅な立ち姿。
それが似合うなと思うのは、どうしてかあのカフェで出会った"りょうたさん"だった。
「何処でなにしてるのかなぁ」
雲がかかった月を眺めて、また会いたいと思ったのは慣れた手つきでワンピースの染みを落とした彼だ。
またあのカフェへ行ってみようか。
行かない方が良いのは分かっていても、いつ行こうかなって浮き足立つ心は止められそうもない。
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ゆきんこ(プロフ) - ふさん» ふ様、ありがとうございます(o^^o) (2021年2月15日 6時) (
レス) id: e8b4c75977 (このIDを非表示/違反報告)
ふ - 楽しみにしてます☆ (2021年2月14日 23時) (レス) id: 3ae47a3069 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - みぃ。さん» みぃ。様、ありがとうございます！素敵と言ってもらえてホッとしてます。終始不安なまま書いていたので。出ましたね(笑)キューピットさん。私も彼を必ず登場させる使命感に駆られてます(笑)残り2名も頑張りたいと思います！ (2021年2月10日 9時) (レス) id: 32279ed1b4 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ。(プロフ) - ゆきんこさん、完結おめでとうございます。舘様、素敵でした！そして出たっ、キューピットふっかさん。やはり彼が出ないと(笑)残りの二名も楽しみにしてます！ (2021年2月10日 0時) (レス) id: 59fd607722 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ayaさん» aya様、コメントありがとうございます。私の書く舘様大丈夫でしたか（汗）1度始めた連載は必ず終わらせるのが目標なので、このシリーズも必ず最後まで書こうと思ってます。期待してくださって嬉しいです。その期待を裏切らないように頑張ります！！ (2021年2月9日 21時) (レス) id: 32279ed1b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2020年12月8日 16時
