神さまと太陽【吉良ヒロト】 (ページ2)

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＊.01.アウターコードページ2

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暗い部室の中、一人寂しくテレビのモニターで雷門と星章の練習試合を見ているAを見つけ、俺はゆっくり歩み寄った。

「A」

『どうしたの、ヒロト？』

「オマエ、まだこれ見てんのか」

『うん』

今のところ結果は9対1で星章の圧倒的リード。後半残り10分で9点を取り返すなんてことは俺じゃなきゃ絶対に無理だ。Aはモニターを指差すと、そこには“ フィールドの悪魔 ”と呼ばれる人物が笑っていた。

「アイツがどうした」

『“ フィールドの悪魔 ”って呼ばれてるみたいだけど、“ ゴッドストライカー ”には絶対にかないっこないな～って』

こちらを振り返り笑うA。暗くてあまりよく見えなかったが、きっと太陽みたいな顔で笑っているのだろう。いかにもコイツらしい。

「ったりめーだろ。あんなん一握りだ」

『ヒロトだったらあの雷門と対戦した時、何点くらい取れそう？』

「50」

『ﾌﾌｯそれは流石に無理だよ～』

「ウルセェ。オマエがカバーすれば50なんざ楽勝なんだよ」

『信用してくれてるんだ』

「賢く利用してるんだよ」

『ハイハイ』

困ったように笑うA。いつの間にか試合は終わっていて、得点は13対1と星章の圧倒勝利。そして、ブーイングの嵐。まあ、俺には関係ないかと思い、未だモニターを見続けているAの頭を撫でた。

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