検索窓
今日:17 hit、昨日:0 hit、合計:48,809 hit

44 ページ45

剛典くんをリビングに座らせると、コーヒーを淹れる

その間に出来るだけ心を落ち着かせる




「どうぞ」

『ありがと』


少し剛典くんと離れて座ったのに、すぐに私の横に来て私の手を握る


『こっち向いて』

『A何があったの。俺に言えないこと?』



剛典くんの方に少しだけ体を向ける





「あのね。剛典くん秘書課の春山さんって人知ってる?」

『春山?あー知ってるよ。あいつがどうしたの。あいつになんか言われた?』






剛典くんの目を見てみるけど動揺してる様子はない

「昨日話した同期の隆二がね、朝エレベーターの中で春山さんが剛典くんと食事の約束をしたって話してるのを聞いたって。教えてくれて・・。ほんと?」






剛典くんが大きくため息をつく


『そうきたか・・・ずとあいつになぜか言い寄られちゃって。一度も食事なんか行ってないけどそうやって変な噂流してるみたいなんだよね。俺と付き合えそうとか言ってみたり。ほんとうんざりしてるんだ』



『Aには変な心配かけたくなかったから言ってなかったんだけど、逆に言っておけばよかったね。本当にごめん。俺はあいつのこと本当になにも思ってないし、実際連絡先も教えてないから』

「じゃあ食事にはいかないんだね」

『行くわけないよ』




ゆっくり諭すように話してくれる剛典くん。

安心して鼻の奥がツーンとする。

疑ってた自分も恥ずかしくて、でも嬉しくてうんうんと首を縦に振る






『それで、Aは不安になってこんなに目腫れるくらい泣いてたの?』

「うん・・・」



剛典くんは私の腫れた瞼を指でなぞる


『Aはさ、俺に付き合ってもらってるとか思ってない?』

『言っとくけど先に好きになったのは俺だよ。俺がアプローチしたの。誓って軽い気持ちで声かけたわけじゃないし、絶対に浮気なんかしない』

それに・・・と言って剛典くんは私のシャツのボタンを外しはじめる

『2股かけたりするつもりだったらこんなの付けないよ』

昨日つけた跡を指でゆっくりとなぞる






そうだった。

なんでそういう剛典くんの愛情のこもった一つ一つの言動を思い出せなかったんだろう

自信がないというだけで疑って、勝手に泣いて・・・ほんとのほんとに大馬鹿野郎だ

45→←43



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (54 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
102人がお気に入り
設定タグ:OL , 岩田剛典 , 恋愛   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Kirari | 作成日時:2015年10月20日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。