赤のだるまと桃のさくら (ページ6)

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時刻は朝の9時

外でスズメが可愛く鳴いている音が聞こえた。

久しぶりにこんな時間に起きた、と伸びをすると

カーテンから覗く日差しに目を細める。

今日は昼から配信するか、と考え

Twitterで呟くとすぐにたくさんの反応が届いた。

「…だるちゃん、何してんのかな」

なるたんだるちゃんとスマブラで遊んでから

早くも1週間が経とうとしていた。

その間だるちゃんとは連絡を取っておらず

遊ぶことも出来ていなかった。

「ん？」

ここまで誰かのことを考えた事はあっただろうか。

無意識に何してるのか、と声が出るくらい。

人並みに恋愛経験はあるし、何も知らない訳じゃない。

その感情と似た気持ちになっていることに

自分でも混乱してしまっている。

「…動くか」

考えてもどうにもならない、と思い

自分の体温で暖かくなっている布団から体を起こした。

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「さあ今日はえぺちゃんしちゃおかな？」

＞言い方可愛い

＞そいや最近さくちゃんひとりだね

＞だるま早く来い

「最近みんなと予定合わないんよね、さみし」

＞おいだるま

＞おいなるせ

＞おいありさか

「いや大妖怪召喚しないでみんなw」

淡々と射撃場でアサルトのエイムを合わせていく。

ん、今日はエイム時の感度低めだな…

するとぴこぴこと通知がどんどん鳴る。

「なんかディスコの通知凄いんだけどなになに」

＞だるまか

＞だるまだな

＞だるまや

「…だるちゃんだww」

俺行っていい？の一言と共に

discordの不在着信で画面が埋まっていた。

顔が少し赤くなるのを感じ、慌てて元に戻す。

いや違う、仲良い友達だからであって…無いから、うん。

それで落ち込む自分はもう気づいてるようなもので。

リスナーにバレないようにため息をついた。

だるま「おっすー！さくちゃんおはよ！」

「おはよ！久しぶりだね！」

だるま「まーじでさくちゃんと予定合わねえw」

「ほんとに合わないねw」

だるま「この配信の通知来て速攻来たわ」

通知入れてくれてるんだ、と顔が綻ぶ。

自分だけじゃないと気持ちを切り替え、だるちゃんと話す。

そういえばApexは3人で戦うゲーム。

あと1人はどうしたものか？