赤のだるまと桃のさくら (ページ35)

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#３４ページ35

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なるせ「てことはお前らリア充ってこと？キモくね？」

ありさか「だるまが俺らを差し置いてしかもさくちゃんと」

なるせ「いやそこよ、さくとリア充なのが尚更うざい」

だるま「お前らは選ばれんかったってことやで！！はっ！」

ありさか「おじじに言ってCR脱退させます！」

「え、だ、だるくん…」

だるま「あーあお前らのせいでさくらが萎えとるぞ！」

なるせ「は！？ごめんなさくお前には俺しかおらんぞ」

どさくさに紛れて狙ってこようとしとる！

そう言いながら私を抱きしめる腕は離れる気配がない。

小声でだるくん、と呼びかけると

やだ、って口を尖らして言うもんだから可愛すぎて無理。

だるま「俺の…やろが」

「…う、うん、だるくんのだよ？」

なるせ「なぁありさか、俺ら何を聞かされてんねん」

ありさか「分からんけど俺らの意思は一緒やろな、たぶん」

なるせ「てかおじじさんに言ったの？」

だるま「お？とっくの前に言うとるで」

私も知らないことを平然と話す彼。

驚いて彼の顔を見ると少し恥ずかしそうに『へへ』と笑った。

その後見るからにドヤ顔しながら言葉を紡ぐだるくん。

だるま「んーとな、さくがこっち来た時に言うた気がする。たぶんそんくらい」

「たぶんて」

なるせ「だめだこりゃ」

ありさか「はい、今日からだるさくアンチになります」

「待って2人とも落ち着いて！？！？」

その後彼らとの通話を切っただるくん。

パソコンの電源を落とし、モニターの電源もちゃんとオフに。えらい。

振り向いて私の顔から視線を外さないので、声をかけようか悩んでいると

おもむろに彼が口を開く。

だるま「…うーん」

「？な、なに？」

だるま「やっぱめっちゃ可愛ええな」

「うっ…あ、ありがと」

だるま「でも、俺言わんといけんことがあるんや」

「…なんでしょう」

だるま「こちらに来なさい」

丁寧な口調で案内されたのは全身が映る鏡の前。

私を正面に後ろからだるくんが私の肩を持つ。

ふと気になったので『これだるくんが買ったの？』と聞いてみると

『んなわけないやろ俺のセンス舐めんな』と怒られた。なんでだ。

だるま「ちょっと短いのわかる？」

「んー…お嫌い？」

だるま「…すごい、すきです」