赤のだるまと桃のさくら (ページ24)

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#２３ページ24

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だるま「え、本名くっそかわええやん！」

「だるくんこそかっこいいよ！」

ふいに始まった『本名知らなくね？』トーク。

LINEを初めて交換しお互いの名前を漢字で送り合う

「お互いLINEの名前は本名じゃないねw」

だるま「ありさかとかおじさんおるしなw」

「なんて呼べばいいかなあ」

足をパタパタさせながら悩んでいると

耳元に彼の口元が近づいた。

スマホの画面の彼の名前に夢中になっている私。

私の耳で彼は囁いた。

だるま「…A」

「！？えっ」

だるま「驚くと思ったー！かわええ！！ww」

「うるっさいなあ！！」

耳元でそのままケタケタと笑うだるくん。

その後色々話したが

本名呼びに慣れちゃうと配信で言いそうなので

私は『だるくん』と呼び続ける事にした。

だるくん曰く

『俺は天才やから大丈夫やでな！！』

とドヤ顔付きで言われた。絶対無理だ。

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時刻は晩ご飯を食べる時刻。

そもそも一緒に食べられるとは思っていなくて

ホテルで食べると思っていた。

ので、こんなことも想定外な訳で。

だるま「これ入れんの？俺やろか？」

「や、大丈夫だよ」

だるま「あれ混ぜとけばいい？」

「もう、混ぜてあるよ」

だるま「あっちのやつもう出来たんちゃう？」

「静かにしない時無いの？ねぇw」

『私の料理が食べたい！』と言ってくれたので

簡単なハンバーグを作ろうかと考えた。

ハンバーグの材料はあるらしく

理由を聞いたところ『母さんが置いてった』とのこと。

だるくんって料理するんだ…

だるま「あ、今料理するんだ俺って思ったやろ？」

「お、思ってないし」

だるま「いーや絶対思った！最低やな心傷ついたわ！！」

「えっ！…ご、ごめん」

だるま「罰としてこーさせてな」

横でしゃがみながら料理の様子を見ていた彼。

急に立ち上がったと思えば私の後ろに立ち

ぎゅ、と抱きつかれた。

だるま「俺傷ついたからこうせんと治らん…」

「うっ、嘘じゃんかそれこそ！最低だ！」

だるま「最低なん？…俺のこと嫌い？」

「嫌いな訳、ない、けど」

嬉しかったのかニコニコしながら頭を撫でられる。

その夜食べたハンバーグはだるくんのせいか

少しだけ甘く感じた。