赤のだるまと桃のさくら (ページ21)

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#２０ページ21

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「だ、だるくん、これ」

だるま「ん？…あー、まじか」

「専用シャトルバス？とかも全部出ないって」

だるま「もう支払いしたん？」

「や、着いてから支払いって…ちょっと電話してくる」

少し離れたところで電話しよう、と動くと

だるくんに腕を引かれた。

その勢いでだるくんの背中にもたれかかる姿勢に。

「なにしてんのっ、えぇっ！？」

だるま「勢い強すぎたごめん！！」

「な、何をしようとして」

だるま「いや、ここ都会やし危ないから離れたら…」

「なるほど！びっくりした、」

だるま「…だから、離れやんでな」

頭をぽんぽん、と撫でられる。

彼女扱いされている事がとても嬉しくて

つい顔がにやけてしまう

それを紛らわすためにすぐに電話をかけた。

「…キャンセル料無しにはなる、けど」

だるま「もうちょい早く連絡して欲しかったな」

「うんー、ビジホ近くにあるかな…」

予約しとかなきゃ、とスマホを触る。

幸いここは都会なのでホテルはたくさんあった

どれが評価が良くて設備がいいか、探していく

そういうところは当日だとどこも満室で。

「…ワンチャン日帰りか…？」

だるま「それは嫌やろw」

「私もそう、なんですよ！！」

だるま「照れるし怒るんやめなさいw」

「すいませんしたっw」

ふと訪れた無言の時間。

どちらからもなく2人の目線が合う

だるくんの言おうとしてることがわかった気がした。

顔を見つめ続けると彼の顔がまた赤く染まる。

「電車の時も、だけど…何で見たら顔赤くなるの？」

だるま「いや別に何もないけど！？なに！？」

「！？こ、こっちが聞いてるよ！？」

だるま「…えーっと、引かん？」

「うん」

だるま「上目遣いくっそかわええ」

「！？」

だるま「驚いて照れるのめちゃめちゃに可愛い」

やっと言えた、って微笑みながら見つめてくる。

だるま「…泊まるとこないんやろ？」

「…う、うん」

だるま「…家、こっから近いけど」

「…行く」

だるま「えっ」

「だるくんだから、大丈夫」

だるくんの顔がさっきよりもっと赤くなる。

そりゃ、ネットで会う人だし

そういうことをされたって事件も沢山見てきた。

でも、だるくんだから大丈夫って

謎の自信がある。笑