【ハイキュー】無気力男子に愛され中。。【国見英】

ほんとはね、５ ページ49

先輩をみると、一向に目を合わせようとしない





「一昨日の時点でまだ、お祭り誘えてないって聞いた時はほんとびっくりしたんだからねーー ！！ちゃんと2人見れて良かった！楽しんでね！！」





最後にはそんなことを言い残して去っていってしまった






先輩、と話しかけると、先輩の肩がピクッと動く






「俺、今日の時点でも誘われてないんですけど」






先輩は顔を逸らしたまま、何も答えない






「浴衣、俺とお祭り行くために選んだんですか？」





質問を続けると



しばらく沈黙が続いたあとで、先輩は小さく頷いた






「なんで最初からそう言わないんですか、」



『……だって、国見ちゃん人混み苦手でしょ』







そう言われて、数日前の自分の発言を思い出す







「人混みは嫌ですけど、」




そう呟いてから、泣きそうなくらい困った顔をする先輩の頬に手を当ててこちらを向かせた





「先輩のそういう顔を見る方が嫌です」






はっきりとそう告げると、先輩は一瞬だけ驚いた顔をした後、嬉しそうにニヤけ始める







『国見ちゃん、早く結婚しよ！！』





そう言ってまたなんのためらいもなく抱きついてくる






あー、なんか、


この変態な感じ懐かしいな、


でもとりあえず暑い







「というか、一人でここに来て、何するつもりだったんですか？」




そう尋ねると、先輩は俺から一度離れて




『実は、お祭りの食べものだけ買って、国見ちゃんのところ行こうと思っててね…』






何かを話し始めたけど、




さっきから抱きついてきたりしたためか、

浴衣が少しはだけていることに気付いた俺は、そこから見える先輩の白い肌に理性がぐらつく






『国見ちゃん？聞いてる？』





油断しきった顔の先輩が甘い香りと共に覗き込んでくる、


ほんと、俺の気も知らないでさ、





「先輩、」



俺は先輩の腰に手を回し、自身の方にグイッと引き寄せた


驚いた先輩と視線が交差する






『えっ、と、国見ちゃん？？』









そうやってすぐ赤くなるところがさらに俺を煽るんだよね

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