● 01 だるだる系モブ少女のバイト 1/1 ページ3
「ありがとうございましたー」
放課後告白現場遭遇事件(私命名)から二日が経った。現在私は高校での授業を終えて、コンビニバイト業の真っ最中である。
夕方から20時ごろまでは比較的忙しい。まあそりゃそうだよね。就業終わりの人が寄ったり、部活帰りの高校生が寄ったり。
あと1時間半程度で本日のシフトの時間を終える。今日は華の金曜日。コンビニによって帰る人の足取りも軽いようにみえる。
私も家に帰ったら、ご飯食べてお風呂に入って、撮り溜めてるバラエティー番組でもみたいな……などと考えながら商品補充を行う。
ぼーっとしながら手を動かして商品を補充する単純作業を反復しているとおなじみのコンビニ音。お客さんっぽいな。
「いらっしゃいませ〜」
と口にしながら作業をしつつ、お客さんの動向を逃さないようにうかがう。
男性二人かな。なんだが声が大きいからもしかしたら酔っているのかもしれない。
手を動かしつつ、チラリと視線をやる。
なんだか体つきが常人より逸脱しているような気がする。半袖から覗く腕をみて素直に思ってしまった。
補充を終えて、レジに戻ろうと足を向けると同時に
「スミマセン〜！レジお願いします！」
と声を掛けられた。
オレンジの髪の毛がふわふわと揺れている。
あれ、店長さっきまでレジおらんかったっけな、と思いつつ
「申し訳ございません、お待たせしてしまって……今向かいますね」
と返しつつレジへ向かう。
レジの前には背の高い黒髪の男性がいる。
「失礼しました、お待たせしてしまって……」
「ああ、いえ……ダイジョウブです」
目つきが少し悪いけど、顔がいいんだなこの人……などと、全く場違いなことを思いつつレジを通す。
するとオレンジの髪の彼がすかさず、
「こいつ、目つき悪いけど別に店員さんに怒ってるとかじゃないんで気にしないでください！」
と横から。
心の中でも読まれてたんだろうか、と思って少し焦った。
「オイ、日向ァ……誰の目つきが悪いんだボケェ！俺は普通だわ！！」
とオレンジの髪の彼をどつく。
成人男性のほほえましい様子に少し笑みをこぼしてしまった。
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(仲がいいんですね)
((よくない！！))
続く (更新停止中)
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作者名：きびもち | 作成日時：2020年11月19日 22時
