Memory＊二人の関係性＊ ページ4
.
「…A、お前本当にボスになったんだなぁ」
キングサイズのベッドに腰掛けながらボーッと
Aを見ていたスクアーロが唐突に呟いた。
その声にクローゼットの中を覗き込んでいた
Aは扉を閉めて彼の隣に腰かける。
ぽふん、と柔らかく受け止めるベッド。
大きいだけでなく材質も最上級のようだ。
「急にどうしたのです？
君がボスになれと言ったのですよ」
「や、まぁ…そうなんだけどよぉ…」
いつになく言葉のキレが悪いスクアーロ。
言いたくない、とか言いにくい、というよりは
どう言ったら良いのか分からない、という顔だ。
だから特に急かすこともしないで待っていると、
言いたいことが纏まったのか部屋中を
彷徨っていた視線が真っ直ぐにAを捕らえた。
「…Aって呼ぶの、やめた方がいいかぁ？」
「はい？」
「Aがボスになって正式に上下関係ができたし…
ボスって呼んだ方が良いのか、とか…思ってなぁ」
何を今更、という顔をしたAに
スクアーロは再び視線を彷徨わせながら続けた。
Aは特に何も考えていなかったのだが、
そういえばスクアーロは変なところで律儀だ。
Aが名前で呼べと一言いえば
スクアーロは二つ返事で従うだろうが…
「君はどうしたいのですか？」
「へ？」
「私との関係です。友人として親しくしたいのか、
それとも敬うべきボスとして接したいのか」
Aは友人になってほしいと言ったが、
元々スクアーロは部下にしてほしいといってきたのだ。
もし、彼が今の関係に不満を感じているのなら…
少し寂しくはあるが態度を変えようかと思う。
「…俺は…今の関係、気に入ってるぜぇ？
でもよぉ、お前がなめられんのは嫌だし…」
「なめられる？」
「部下に名前で…しかも呼び捨てられてんだぜぇ？
その程度の奴とか思われるかもしんねぇだろぉ」
スクアーロの言葉にぱちくりと瞬くA。
どうやら彼なりに色々考えた末の質問だったらしい。
Aはなめられようが別に構わないのだが、
スクアーロ的にはそれがどうしても許せないとか。
誇りを大切にするスクアーロこその悩みだろうが、
まさかそこまで思われていたとは。
.
Memory＊素直な白い人＊→←Memory＊ボス部屋を探索＊
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 476人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「成り代わり」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
丸川雅也 - ヴァリアー大好きやー！特にフランとベルが好きや♪( ´▽｀)これからも頑張りやー！応援しとるで〜(=ﾟωﾟ)ﾉ (2016年2月29日 18時) (
レス) id: a88a1cf72d (このIDを非表示/違反報告)
黄色い華(プロフ) - 夢主さんの怪しい可愛さが好きです！ 更新頑張って下さい、応援しています！ (2015年2月7日 23時) (レス) id: a60929f203 (このIDを非表示/違反報告)
猫 - ベルの扱い方ェ．．．ｗｗしかもスクがボスコンｗｗｗｗｗ←(笑いすぎ注意)あ、更新待ってますー頑張ってくださーい、あのオチアンケのやつ(顔文字)みたらなぜか…なぜか笑っちゃいましたー… (2015年2月7日 15時) (レス) id: 8100f6f65c (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ - ベル可愛い♪♪ 続きが気になります！ (2015年2月3日 19時) (レス) id: c905f00d5e (このIDを非表示/違反報告)
みな(プロフ) - ヴァリアー、とっても好きです。なかでもスクアーロ好きです！再新がんばってください。待ってます！ (2015年2月3日 19時) (レス) id: c03c618686 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
