Memory＊幻覚汚染の浸食＊ ページ16
ビュウゥゥゥッ
体育館内に吹き荒れる吹雪。
流石はアルコバレーノ、とでもいいましょうか。
見たところ先生達もかかっているような強力な術です。
私は邪眼があるので幻術は効かないのですが…
この目がなければかかっていたやもしれません。
幻術に対抗できうるのは精神力の強さのみです。
もっと精進せねばなりませんかね…
「ほぅ…これはまた見事な蓮の花です」
蓮というのは、この地では特別な花です。
泥水の中から生じ清浄な美しい花を咲かせる蓮の花。
それ故、仏教では仏の智慧や慈悲の象徴とされている。
また、よい行いをした者は死後に極楽浄土に往生し、
同じ蓮の花の上に身を託し生まれ変わるともいう。
そう骸に話して以来、彼はこの花を好んでいるようで。
夢世界にて咲かせているところを何度か見ましたが…
やはりあの頃より上達していますねぇ。
「うわ…あいつ何者？」
「ご主人、マーモンは…」
「大丈夫ですよ。
骸は私の家族を殺したりしない」
そう、絶対に有り得ない。
骸は私の争い嫌いを知っているのですから。
わざわざ私を怒らせるようなことはしない。
その証拠に、さっきからチラチラとこちらを見ている。
ドドドドドドドドッ！！！
取り敢えずにこりと笑ってみると、
それをまだ大丈夫だと解釈したのか骸が火柱を作り出す。
先程の少女のものより多く、リアリティがある火柱を。
火柱に蓮の花が巻かれているのはおちゃめでしょうか。
こういう悪戯が好きな子だから。
「す…すんげっ！」
「蓮の花が巻き付いた火柱がこんなに沢山…！」
「夢でも見ているのか…？」
口々に呟く皆の声音が緊張している。
あちら側の子達の様子を見たところから言って、
幻覚汚染が始まっているのでしょう。
脳が侵されることにより生じる乗り物酔いのような感覚。
「スクアーロ、大丈夫ですか？」
「…あ、あぁ……まだ、なんとか…」
「昨日の今日なんです、無理は禁物ですよ。
…ほら、こっちにおいでなさい」
ウチの子達の中で最も顔色の悪いスクアーロを引き寄せ、
私にくっつくように膝に座らせる。
私の傍にいれば多少は邪眼の影響を受けるだろうと、
ポンポンとぐったりするスクアーロの背を撫でる。
すると、少し楽になったのか身を預けてきた。
…可愛いけれど、長時間このままにするのは危険です。
そろそろ決着をつけなさい、という意図で視線を向けると、
それに気付いた骸の術がより一層強くなった。
Memory＊特別な存在＊→←Memory＊現実では初対面＊
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紅葉 - 黒猫さん、夏休みで忙しいと思われますが更新頑張ってくださいね。いつも萌えさせてもろてます！ (2015年8月3日 16時) (
レス) id: bd246bba73 (このIDを非表示/違反報告)
可愛いものとロリショタ好きな色々危ない甘党女子高生 - 黒猫さん…緑の星マーク付きましたね〜ニヨニヨ←それほど人気なんですね♪更新頑張ってください♪ (2015年8月2日 22時) (レス) id: 8e4538ac73 (このIDを非表示/違反報告)
Coniglio bianco - 黒猫さん無理しない程度に更新頑張ってください…うちは黒猫さんのファンなのでず~っと待ってます！ (2015年7月28日 1時) (レス) id: cf11615a1c (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - 黒猫さん忙しいのかしら… (2015年7月27日 20時) (レス) id: d5f3ef99d8 (このIDを非表示/違反報告)
トンぬら(プロフ) - スクアーロが可愛すぎます!もうこの作品大好きです!!最高すぎます(ｸﾞﾍﾍ 更新頑張って下さい! (2015年7月24日 12時) (レス) id: eb9b83809d (このIDを非表示/違反報告)
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