Ti penso sempre.２ ページ8
「骸、さっきから一体どうしたんだい？」
ケーキを食べ終わり、寝る支度を済ませたあと。
ずっとむくれたままの骸に問いかけてみた。
問いを受けた骸はクッションに顔を埋めながら呟く。
「…何か、僕ばっかり好きみたいです。
Aはいつも冷静で、慌てたりしませんし…」
「何だ、そんなことかい」
「そっ、そんなことって何ですか！
僕は真剣に悩んでるんです！」
Aは吠える骸を見て微笑むと、
すっと彼の手をとって自らの胸に押し当てた。
ドクッ、ドクッ、と早鐘を打つ心臓。
それは明らかに通常のそれよりも早い。
「分かるかい？私は顔に出ないだけだ。
骸と一緒にいると心臓が煩いんだよ」
好きじゃない相手と聖夜を共に過ごしたりしない。
そう続けたAは掴んでいた骸の手を引き、
ぎゅう、と彼を抱き締めた。
…まぁ、身長差のせいで“抱き締めた”というよりも、
“抱き付いた”と言った方が正確だが…
少し高いところにある骸の顔を引き寄せ、
彼の耳元で彼だけに囁くようにして小さく紡ぐ。
「私が骸のことを好きじゃないわけがないだろう？
私は君を心の底から愛しているからね」
「…〜〜〜っ！！///」
「だから、そんなに気にしなくても…
…あれ？骸？もう寝てしまったのかい？」
顔を覗き込もうと体を少し離す。
すると、ぷしゅぅ〜、と湯気が出そうなくらいに
顔を真っ赤にした骸が倒れ込んできた。
勿論この場合は寝ているのではなく、
あまりの羞恥により気を失っているのだが…
Aは細かいことなど頭を使うことは考えもしないタイプだ。
何も気にせず意識を失った骸をベッドに寝かせた。
「…これは私からのクリスマスプレゼントだよ。
まぁ、サンタクロースからのプレゼントになってもいいよ」
あれだけ楽しみにしていたのだから、きっと喜ぶ。
A自身の手で渡すより、軽く数倍は。
そう思ったAは綺麗にラッピングされた、
小さな長方形の箱を靴下の中に入れた。
「…明日の朝が楽しみだね、骸。
ゆっくりおやすみ…」
Aは骸の額にキスを落とし、
安らかな寝息をたてる彼の隣で眠りについた。
サンタクロースなんてものは信じていないけれど。
君が…骸が、笑ってくれるなら。
そのためなら少し道化を演じてやってもいい。
だって、君の笑顔が一番のプレゼントだから。
《
(…あれ、でも骸ってブランデーチョコ食べれたっけ？)
意外な恋愛事情〈ハル成り・雲雀〉→←Ti penso sempre.〈女主・骸〉
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死の使いの黒猫(プロフ) - 破滅焔の夢主とヴァリアーでカラオケ！ (2016年3月19日 0時) (
レス) id: b3d100f340 (このIDを非表示/違反報告)
トンぬら(プロフ) - 黒猫さん» おお！流石ですね、めっちゃ満足です！本当にこのシリーズと黒猫様の作品が大好きでいつも楽しみにしております。最近お忙しいのでしょうか？寒さも厳しくなってきましたし、体調を崩されたのかとハラハラしておりました(苦笑 これからも頑張って下さい応援してます！！ (2015年12月2日 23時) (レス) id: bdaa632326 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫(プロフ) - トンぬらさん» すみません、遅くなりましたができました！こんなでよかったでしょうか……(・・;) (2015年12月2日 23時) (レス) id: 36aa2ca2e1 (このIDを非表示/違反報告)
牡丹(プロフ) - リクエストいいでしょうか？にょたプリーモ×G受けでプリーモの一挙一動に振り回されるGが見てみたいです！遅くなっても大丈夫なのでおヒマな時にお願いします！ (2015年8月29日 12時) (レス) id: 5a6eccf4ba (このIDを非表示/違反報告)
怜弥(プロフ) - アラウディと夢主の絡みお願いできますか？ (2015年8月18日 17時) (レス) id: b52ead1178 (このIDを非表示/違反報告)
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