前世１１１ ページ18
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『ついにやってきた……俺はこの時をずっと待っていた!!!』
1人
薄暗い空間に立つ少年は、その言葉を聞いて酷く悲しんだ
そしてこう声をあげた
「誰か……誰か俺を止めてくれ…っ」
必死に絞り出したような声
『運が悪かったなぁ
どんなに嘆こうがもう遅い、準備は着実に整っているのだから』
「黙れｯ!!!」
二つの声が反響する空間
しかしその空間にいるのはたった一人の少年だけ
『どんなにお前が止めようとも、俺のこの強い思いに勝てるわけがない。お前は指を加えて、仲間が死んでいくのを見てるんだな』
どこからか聞こえる声がそうつげると、当たりは火の海に囲まれ、沢山の人々のもがき苦しむ声が飛び交う
中には泣き叫ぶような声も
そんな光景を見せられた彼は
「っ、やめてくれぇぇええ!!!」
そう叫ぶしか出来なかった
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「ﾊｯ あっ……ﾊｧｯ…っ……」
目が覚めると背中に汗をかき、息も乱れてしばらく心臓の鼓動が大きく動いていた
(……なんだ、夢…か……?)
果たしてこの現状さえも夢なのか現実なのか、判別のつかない状況に陥る
(ｸｿｯ……)
目を閉じればあの変な空間でみた光景をみて胸糞悪い気持ちになる
「んぅ………神、童…?」
「!! すまない霧野、起こしてしまったか」
「どうしたんだ…?」
大きなあくびをつきながら、まだ眠たそうな目をこすってゆっくり身を起こす霧野
「なんでもない、ちょっと夢を見ただけだ」
「夢…?」
「まぁたいした夢じゃない、だからそんな顔をするなって」
「……あぁ」
(そうは言うけど神童…お前のそのかく汗の量が、全然大したことないって言ってねぇよ……)
タオルで汗を拭き取る神童を、霧野は辛い眼差しで見つめていた
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倉狩莉緒菜(プロフ) - Vermutさん» コメありがとうございます!!コメがもらえてとてもうれしいです!!!更新頑張ります!!! (2018年3月13日 16時) (
レス) id: cee2073a15 (このIDを非表示/違反報告)
Vermut(プロフ) - すっごく面白いですね！！更新楽しみにしてます！！ (2018年3月11日 18時) (レス) id: d3f0b80636 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：倉狩莉緒菜 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/futere/
作成日時：2018年3月10日 1時
