異世界転移した最強の地獄神〜捨てられたのでゴーイングマイウェイを貫きます〜

２１歩目 ページ21

今は、ドラゴンの素材の鑑定中だ。
この時間を利用して、武器を見ている。

｢うーん、良い剣ではあるが、強くなるならこれじゃダメだな。｣

本当に強い奴は、武器にも気を使うものだ。
武器を選ばないのはある程度強い奴だな。

｢確かに、去年の優勝者の剣はヘラ様が作った国宝らしいからね。｣

ヘパイストスの剣の方が段違いに上だと思う。
というか、鍛治でヘパイストスに勝てる奴はいないと思う。
私も勝てない。

と思っていると、目当ての物があった。
これはテイハさんのロングソードに似ている。
アリベルに比べれば下だが、ティルフィング並の性能(つまりやばい性能)はある。

｢これはどうだ？｣

ヘパイストスが打った物だ。
極真剣術持ちのテイハさんなら使えるだろうか。

｢この剣……明らかにすごい物だね……｣

さすがに魔力ダダ漏れの剣は分かるか。

｢ヘパイストスが打った物だ。｣

｢｢炉の神ヘパイストス様！？｣｣

驚かれた。
うーん……ヘラの剣が国宝になるくらいだ。
驚くか。

｢炉の神ヘパイストス様の人を選ぶ剣……初めて見たよ……｣

｢極真剣術持ちのテイハさんなら使えるんじゃないか？元の剣もロングソードだし。｣

テイハさんはロングソードと私の持っている剣を見比べて言った。

｢とりあえず持てるかどうかだね……｣

ヘパイストスは持てる条件とか教えてくれなかったからな。

｢ほい。｣

｢おぉ……何この剣……｣

持てたみたいだな。

｢じゃあそれを買おう。｣

てなわけで買った。

｢後はカセンさんだが……｣

剣術大会には出られないんだよな。

｢私には剣より槍の方が使いやすいし、２人で一緒に剣使いになるとバランスが悪いからね……｣

カセンさんのスキルは極真槍術。
むしろ剣を扱おうとする方がおかしい。

しかし、ヘパイストスの業物が２つもあるという奇跡はさすがに起きない。

｢でも、その槍じゃ対ドラゴン戦でポッキリだよね。｣

｢｢私達はドラゴンと戦わなきゃいけないらしい。｣｣

契約はここで終わりだからね。
帰りに襲われて死んだんじゃ目覚めが悪い。

｢てなわけで、これをあげよう。｣

私は、収納魔法から漆黒の槍を取り出した。

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