もう一つの“S”な彼女⑦ (ページ5)

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深澤は急いで待合室にいた目黒(と、ついでに渡辺)を呼びに行った

目黒「A、めめ来たよ」

『めめ！』

渡辺「何で目黒？」

深澤「呼びやすいからじゃね？」

目黒「2人とも、自分が呼ばれなかったからって妬かないでくださいよ」

渡辺「うわー、この余裕ムカつくわ」

散々泣いたが3人で宥めて、何とか点滴を我慢させる
処置が終わる頃には少し具合も落ち着いたのかAは大分おとなしくなって、車の中では深澤に膝枕されて眠った

渡辺「じゃ、後はよろしく」

岩本「はいよ、お疲れ～」

この日は向井の家でAを預かる事になっていたので、彼女を送り届けて深澤・渡辺・目黒は帰宅

岩本・宮舘・向井が食べやすいものを作ったり寝床を整えたりしていたので、Aはすぐにベッドルームに連れていかれて、柔らかく煮たうどんを食べさせてもらう

宮舘「A、あーん」

『あー』

宮舘「美味しいですか？」

『おいしーれす』

宮舘「はい、良かったです」

向井「加湿器セットOKやで。それと予備の布団と‥」

岩本「スポーツドリンクとタオルも準備した」

宮舘「食欲はまぁまぁ。あとは睡眠である程度回復するでしょ」

向井「A、もう寝よか？」

『んぅ‥、ねなきゃだめぇ？』

岩本「寝て起きたら、もっと元気になるから。な？」

宮舘「翔太がシナモンさん貸してくれたから、一緒に寝ようね」

『あい‥』

岩本がAに布団をかけてお腹をポンポンと優しく叩くと、数分もしない内にAは眠りについた
その手にはシナモンのぬいぐるみが、ぎゅっと握られている

宮舘「俺達はリビングに行こうか。ちょくちょく様子見に来よう」

岩本「だな。ん？康二何してんの？？」

向井「みんなに報告。ダテにあーんしてもらってるのとか照兄がAを寝かしつけてる写真付きで」

宮舘「いつの間に(笑)」

向井「photo boyはシャッターチャンス逃さへんのよ」

岩本「阿部と佐久間は仕事だしラウールも課題あってこっち来れないけど、心配してたもんな」

向井「そう。Aがスヤスヤ寝てんの見たら、みんなも安心するやろ」

グループLINEに送られた写真を見て、向井の家に来れなかったメンバーからも〈大丈夫そう？〉〈こんな時になんだけどA可愛い！〉などの返信がたくさんあった

Aも翌日にはすっかり回復したが幼児退行した記憶はないらしいので、昨日の事はSnow Manだけの秘密となったのでした